原因不明の不妊は陰虚体質かも?漢方的妊活が効果的な理由とは?

「検査では異常なしと言われているのに、なかなか妊娠できない」
「生活習慣を見直して冷え性も改善してきたけど、妊娠できないのはなぜ?」

不妊治療にまじめに取り組んでいるのになかなか妊娠できず、精神的にも体力的にも金銭的にも辛く、これ以上どうしたらいいのだろうとお悩みのご夫婦は少なくないでしょう。

病院で原因不明の不妊だと言われている方も、東洋医学的な視点で考えると原因はあるかもしれません。

精神的なストレスを抱えている、体力がない、睡眠不足、夜型の生活をしているといった方は、「陰虚」という妊娠しにくい体質に傾いていることが考えられます。

この記事では、陰虚体質に対する漢方的妊活を、以下のポイントで解説していきます。
不妊治療にお悩みのご夫婦の参考になれば幸いです。

  • 東洋医学の基本、陰陽論
  • 体温が高ければよいというわけじゃない?「陰虚体質」とは
  • 陰虚体質と不妊の関係
  • 陰虚体質への漢方治療
  • 漢方治療は体質改善して妊娠しやすい体の土台作りができる

東洋医学は細部ではなく体全体をみてバランスを整えることで、体が本来もつはたらきを発揮すると考える医学です。
原因不明の不妊の方は妊娠できる体質に改善するために、東洋医学の考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。

東洋医学の基本、陰陽論

人の体は自然の一部とみなす東洋医学では、自然と同様に人体にも陰陽があると考えます。
陰陽が常にバランスをとり、体を構成する気・血・水が五臓六腑をめぐり、生命を維持していると考えます。

気は陽に、血・水は陰に分類され、過度に陰陽が傾かないように調節しています。

環境やストレス、生活習慣などで気・血・水のバランスが崩れると、身体が本来持っている力を発揮できず、不調が現れ不妊につながります。

体温が高ければよいというわけじゃない?陰虚体質とは

「冷えは不妊につながる」と温活されている方もいると思いますが、熱がこもる体質も不妊に影響している場合があります。
冷えはないのに妊娠しないとお悩みの方は、陰虚体質を疑ってみましょう。

陰虚とは陰が不足し陽が強くなりすぎた状態です。
体を潤す陰が不足して陽を冷ますことができないため熱が生じ、体内が砂漠のような状態になっているのです。

陰である血は体内を循環して栄養を運び、水は体を潤します。
妊娠できる体質に大切な要素が、陰虚では不足しているということなのです。

陰虚体質になりやすい人は以下のような傾向があるといわれています。

  • 痩せていて筋力が弱い
  • 体力がなく病気がち
  • ストレスの多い生活
  • 睡眠不足
  • 夜型の生活

陰虚の症状としては、潤い不足からくる口やのどの渇き、肌荒れ、唇の荒れ、から咳、ほてり、寝汗などが現れます。

自覚症状があるならば陰虚体質かもしれません。
陰を補い、気・血・水のバランスを整える必要があります。

陰虚体質と不妊の関係

陰虚の中でも不妊の原因として多いといわれるのが、腎陰虚です。

腎は水分代謝だけでなく、精という生命エネルギーの源を蓄え、気・血・水を生み出し、ホルモンバランスや生殖機能をコントロールする臓器です。

腎が蓄えている精にも陰と陽があり、腎陰は体内の水分の元、腎陽はエネルギーの元として、体内の陰陽のバランスをとっています。

腎陰虚は体内の水分の元が不足して腎陽を抑えられず熱が強くなるため、のぼせ、寝汗、めまい、耳鳴りなどの症状が現れます。
さらに経血量が少なく子宮内膜が薄いため、受精卵が着床しにくくなるといった影響が出ます。

また月経、妊娠、出産に関わる生殖器官は胞宮(ほうきゅう)と呼び、生殖以外にも、腎や肝から送られる、精や血を蓄えるはたらきがあります。

妊娠するためには充分な精血が必要です。
しかし陰虚体質になると、熱によってそれらが灼かれてしまうため、胞宮に必要なだけの精や血が足りず、不妊症になってしまうのです。

陰虚体質への漢方治療

陰虚体質の漢方治療は、陰を消耗させない生活習慣と不足した陰を補う補陰薬で治療します。

「体の潤いが足りないなら、水分をたくさん飲めばいいのでは?」と思うかもしれませんが、水はそのままでは陰になりません。

飲食物を脾胃で消化吸収して水を取り出し、肺に送り、肺から全身にめぐらせ潤すというプロセスがあります。

漢方治療では気・血・水の過不足や巡り方、五臓の状態も判断して、バランスが取れるように治療するので、必要なところに必要な精・血が蓄えられ、妊娠できる体の土台ができあがります。

漢方治療は体質改善して妊娠しやすい体の土台作りができる

以上のことから、原因不明といわれる不妊も多くありますが、東洋医学的にみると陰虚体質の影響があるかもしれないことがわかります。

ほてりや寝汗くらいなら気にするほどの不調ではないと見過ごしがちですが、妊娠を希望するなら体からのサインを見逃さないでください。

漢方治療で陰虚体質を改善し、身体が本来もっているはたらきを取り戻すことで、妊娠しやすい体質に改善することが期待できます。

「漢方ならドラッグストアにもあるから、まずはそれを試してみよう」と思うかもしれません。
しかしドラッグストアなどで販売されている顆粒やシロップのエキス剤ではなく、漢方専門のクリニックや薬局で処方される「煎じ薬」の方がよりベストな選択です。
煎じ薬の漢方は有効成分を丸ごと取ることができます。

エキス剤は加工される過程で揮発したり、添加物が使われていたりすることがあります。
ドラッグストアで販売されているものは、副作用が出ないように一般用に加工されているので有効成分量も抑えられています。

また専門知識を持つ医師や薬剤師が東洋医学の診断方法で処方してくれる病院や薬局に行くことをおすすめします。体質の見極めは本を読めばできるものではなく、経験と専門知識と時間をかけたカウンセリングが必要です。

もし近くでそのような薬局がない場合は、私たちなつめ薬局ではオンライン相談を受け付けているのでご相談ください。

なつめ薬局の漢方薬は、厳選した生薬から自社製造した煎じタイプの漢方薬です。
煎じ薬を一回分ずつパックしているので、煎じるのに手間がかかり続けられるか不安に感じている方でも、パックを切って飲むだけでよいので手軽に続けることができます。

不妊治療は早く取り組むほど良いので、少しで早く漢方的妊活を取り入れましょう。
私たちも妊娠できる体質になるお手伝いができればと思っております。

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