【妊活と漢方/札幌】葉酸と漢方薬が与える妊娠への相乗効果とは

これから赤ちゃんを迎える方にとって「葉酸」は一番耳にする栄養素かと思います。
赤ちゃんの神経障害の予防のために妊活中から葉酸を摂取している方も多いのではないでしょうか。

実は葉酸は赤ちゃんの神経障害予防のみでなく、妊娠率にもかかわることがわかってきました。

この記事では、妊活中から葉酸を摂取することの必要性や、より妊娠しやすい体づくりのために漢方薬との併用をおすすめする理由などを解説していきます。

妊活中からの葉酸を摂取する必要性

葉酸は水溶性ビタミンであるビタミンB群の一種で、胎児の脳や脊髄、神経をつくり発育に欠かせない重要な栄養素です。しかし血中濃度が十分に上昇するまで1ヶ月以上かかることから、厚労省では妊活中から積極的に葉酸を摂取することを推奨しています。

神経管閉鎖障害予防のための葉酸

神経管閉鎖障害とは、脳や脊髄となる神経管がうまく管の形にならずに起こる先天性の障害です。脳がうまく作られない「無脳症」では流産・死産率が高くなり、「二分脊椎」では脊髄が背骨で覆われずむき出しになってしまうことで下肢の運動機能障害や排尿障害が出現します。

胎児の神経管閉鎖障害の原因には葉酸不足などさまざまな要因が絡み合っており、一概に特定はされていません。しかし葉酸は細胞増殖に必要なDNAの合成に関与しており、神経管の形成期である妊娠初期(妊娠3ヶ月まで)に十分に摂取すると神経管閉鎖障害の発症を40%~70%も低下させるという報告がされています。

妊娠前~妊娠初期に必要な葉酸の摂取量

葉酸はえだまめやほうれん草、レバーなどに多く含まれており、通常であれば食事のみで問題なく摂取できます。しかし上のような神経疾患予防の面から、2000年に厚労省より、妊娠の可能性がある女性は妊娠1ヶ月前から通常の食事で摂取が望める240μgに加え400μgの葉酸を栄養補助食品などから摂取するように示されました。

葉酸で妊娠率がアップする?

近年の研究では、葉酸は神経管閉鎖障害の予防だけでなく妊娠率アップする可能性があることがわかってきました。
アメリカとデンマークの研究では、1日の葉酸摂取量が多いほど妊娠率が高い結果になったと報告しています。

このようにこれまで神経疾患予防のために摂取を推奨されていた葉酸ですが、妊娠率アップにも効果が示唆されてきているのです。

漢方のサポートでより妊娠しやすい体づくりを

これまで述べたように、葉酸は妊娠率アップと赤ちゃんの神経疾患予防のために重要な栄養素です。しかし葉酸だけを摂取していれば元気な赤ちゃんを妊娠できるというものではありません。

より妊娠しやすい体に整えるためには、葉酸に加え漢方薬を併用して身体づくりをすることがおすすめです。

東洋医学において妊娠しやすい体とは

東洋医学で「気」「血」「水」は体を構成する重要な要素です。気血水が五臓(心・肺・肝・腎・脾)を始めとして体内をバランスよく過不足なく巡ることが健康であり、ひいては妊娠しやすい体であると考えられています。

五臓の中でも特に「腎」は体を支える土台のような存在であり、成長や発達、老化にかかわる働きをしています。そして妊娠には欠かすことのできない生殖機能にも大きく関係していると考えられています。

腎の機能が弱まることにより生殖能力が衰え妊娠しにくくなり、逆に腎の機能を整えることで妊娠しやすい体にすることができます。腎臓の働きが低下することを「腎虚」といい、以下のような症状があらわれます。

【腎陽虚】手足が冷えてむくみやすい、疲れやすい、基礎体温が低い、腰がだる重いなどの症状があり、いわゆる「冷え症」の方が多いです。

【腎陰虚】汗をかきやすい、ほてりやすい、経血量が少ない、乾燥肌といった症状があります。

妊娠しやすい体へ導く漢方薬

先に述べたように腎は生殖機能に最も関わりがあると考えられており、子宮や卵巣、ホルモンバランスなど妊活において欠かせない機能を調整しています。

腎の働きを低下させないためには、体を冷やさず規則正しい生活を心がけ、ストレスをためない、食生活を見直すなど、まずは日常生活を整えることが大切です。

それでも腎の機能が弱まっている人には、「補腎薬」により腎の力を回復させる必要があります。補腎薬は腎の機能を補うことで、卵巣や卵子の老化を防止します。腎の働きが整えば卵子の質が高まり、着床しやすくなり、その後も妊娠を順調に継続させることができます。

漢方薬により腎の働きを十分に引き出すこと、それが妊娠しやすい体へと導くのです。

葉酸と漢方薬を併用して摂取することをおすすめする理由

東洋医学では気血水のバランスが整うよう、腎にかかわる症状のみでなく全身をくまなく診察し、不調を根本から改善することを目指します。

・冷え症が改善する
・基礎体温が安定する
・生理痛が軽くなる
・生理周期にイライラしなくなる
・よく眠れるようになる

漢方薬はさまざまな効能をもった生薬を組み合わせているので、一人一人に合った漢方薬を使うことで卵巣や卵子の機能だけでなく、このように全身を整えることができます。
女性に本来備わっている妊娠できる力を最大限に引きだし、妊娠しやすい体へと導くことができるのです。

葉酸と漢方薬は併用して飲んでも大丈夫なの?と思われる方もご安心ください。
漢方薬は100%天然由来の成分でできており、葉酸と飲み合わせても安心して服用することができます。

葉酸のみでなく、妊活中に病院で処方された西洋薬と併用しても問題ありません。むしろ排卵誘発剤やホルモン補充療法等で体に負担のかかる治療をされている場合、漢方薬により卵巣機能や卵子の質を改善させ、より一層の治療効果アップを目指すことができます。

妊活中の漢方を相談・購入したいときは?

ここまで、葉酸を摂取している妊活中の方に、漢方薬も併用して取り入れてみることをおすすめしてきました。

漢方薬は病院や漢方専門薬局で相談し処方してもらえます。しかし病院で処方できる保険適応の漢方薬は種類が限られており、漢方を専門としている医師も限られています。

おすすめは、自宅近くの漢方専門薬局で処方してもらうこと。
漢方専門薬局には漢方に特化した薬剤師がおり、その深い知識からひとりひとりに合った漢方を処方してくれます。

また煎じ薬を処方できるかどうかも大切なポイントです。
煎じ薬とは生薬を煮出すことで成分を十分に引き出した液体の漢方薬です。病院で処方される漢方エキス製剤よりも高い効果を得ることができます。

このような漢方専門薬局がお近くに無い場合は、ぜひ私達なつめ薬局にご相談ください。

なつめ薬局では、厳選された生薬から煎じ薬を自社製造しています。また自社製造において漢方薬を無駄なく提供するため、患者様一人一人に十分な時間をかけてカウンセリングを行っております。病名や一つの症状にとらわれず、患者様全体を診察し心と体の両面から改善できる漢方を処方いたします。

またなつめ薬局では店舗販売以外にも電話やオンラインによる診療も行っております。
遠方で来店が難しい患者様もお気軽にお問合せください。

元気な心と体で赤ちゃんを迎えるために、ぜひ私達なつめ薬局にご相談ください。

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