【妊活と漢方/札幌】血糖値が高いと妊娠しにくい原因になるの?

「そろそろ赤ちゃんを迎えたい」そう願って妊活を始めたものの、上手くいっていないというカップルも少なくないのではないでしょうか? なかには、不妊を疑い検査を受けたけれども原因が見当たらず、途方に暮れている方もいるかもしれません。

妊活していると、「月経は規則的に来ているか」「基礎体温は二相性になっているか」など、女性ならではのバイオリズムに意識が向きがちになるものです。しかし妊娠には、様々な要因が関連するからこそ、心と身体の状態はもちろん、生活習慣なども含めて幅広く見直すことが大切です。

今回は、生活習慣のなかでも「食事と血糖値」に焦点を当て、東洋医学の視点に基づき、妊娠力アップのポイントを解説していきます。

「妊活と食事」と聞くと、どのようなことをイメージしますか?「和食中心の食生活を心がける」や「一日30品目を目指す」など「何を食べれば良いか」という観点で考えるかもしれません。

確かに食事内容や栄養素も大切です。しかし「妊娠しやすい身体づくり」のために、まず見直すのは、意外にも血糖値かもしれません。

シンガポールで行われた血糖値と「妊娠しやすさ」の関係を調べた研究によると、空腹時の血糖値が高い女性は血糖値が正常範囲内の女性に比べ、妊娠率が低いことが明らかになりました。つまり高血糖状態が続くことは、妊娠率を下げる要因になりうるのです。よって妊娠を希望するのであれば「血糖値をも含めた食事の見直し」が重要だといえるでしょう。

まずは現状を把握するためにも、健康診断の結果を見返して空腹時血糖値を確認したり、医療機関を受診して血糖値を調べたりしてみてはいかがでしょうか?

しかし「糖尿病予備軍」や「境界型糖尿病」の方のなかには、もともと「血糖値が上がりやすい体質」の方も含まれているのです。このような体質の場合、食生活や日頃の活動を見直し、生活習慣の改善に取り組んでも、思いのほか、その効果が得られにくいこともあるのです。

だからこそ生活習慣の見直しと併せて、体質改善に取り組むことをオススメしたいのです。

食事内容や食べ方などを見直して高血糖状態が改善すれば、結果として妊娠率は高まるかもしれません。

しかし、野菜から食べるよう意識したり、いくら身体に良い食材を摂取するよう心がけたりしても、体質的に血糖値が上がりやすかったり、胃腸障害のために消化吸収能力が低かったりすると、残念ながらその頑張りが効果的に反映されない可能性もあるのです。

そこで食習慣の見直しと併せて漢方薬を用いた体質改善にも取り組んでみてはいかがでしょうか?

せっかく妊活に取り組むからには、やはり「効率が良く、質の高い妊活」を目指したいものです。赤ちゃんを授かりたい女性だけでなく、パートナーも一緒に体質改善に取り組むと、より望ましいでしょう。

東洋医学では、糖尿病のことを「消渇(しょうかつ)」といいます。「消」は「食べても痩せる」、「渇」は「のどが渇く」という糖尿病特有の症状を表しています。

漢方の考え方は西洋医学のそれとは異なり、身体の働きを「肝・心・脾・肺・腎」の5つに分けて考えます。それぞれがバランスを取りながら、お互いの働きを助けたり抑制したりしていますが、何らかの原因でそのバランスが崩れると身体に不調が現れてくるのです。

例えば、この「のどが渇く」という症状は、暴飲暴食やストレスなどにより、脾の消化機能や肝の巡らせる機能が低下し、体内で過剰に熱が産生されるために引き起こされる状態と捉えます。そのため、本来であれば全身に水分を行き渡らせる役割を果たす「肺」が熱で渇いてしまい、全身をはじめ喉を十分に潤すことができない状態が引き起こされる、と考えるのです。

このような場合、暴飲暴食をやめる、ストレスを解消するなど原因に対処しつつ、体質を改善するための漢方薬を用います。肺の熱をとり潤す生薬が配合された漢方薬や、潤いを生み出して渇きを止める生薬を使った漢方薬を症状や体質に合わせて選びます。

根気強く漢方の服用を続けることで、徐々に乱れたバランスが整い体質が改善されていくのです。体質が改善される、それはすなわち妊娠力のアップにつながります。

ひと言に「体質改善」といっても、その方法には、様々なものがあります。私たちが専門としている、漢方薬を用いる体質改善には次のような特徴があります。

まず、丁寧に問診を行い「証(しょう)」と呼ばれる体質を見極めることに注力します。
糖尿病の方や血糖値が気になる方の場合であっても、問診で「のどが渇く」「よく食べるのに痩せやすい」などの糖尿病の症状に関する特徴だけでなく、舌や腹部の状態など多角的な情報を基に、全身状態を把握していきます。

そしてこうして集めた情報を基に、体質を判断し血糖値が上がりやすい根本原因を探ります。このようなアプローチは東洋医学独自のものですが、根本原因へと働きかけるからこそ、速やかな体質改善が期待できるのです。

もしあなたも「血糖値が上がりやすい体質かどうか調べて、妊娠しやすい身体づくりを始めたい」と感じたなら、妊活に漢方薬を取り入れることを考えてみてはいかがでしょうか?

まずは、かかりつけの医師や薬局に相談してみましょう。かかりつけ医に相談しにくい、かかりつけ医がいないという方も、私たち漢方専門なつめ薬局に、お気軽にご相談下さい。対面でのご相談はもちろん、遠方にお住まいの方に対しては電話やZOOM・LINEを活用してのご相談にも対応しております。

なつめ薬局は、患者様一人一人の状況を把握し漢方理論で分析して、その方に必要な漢方薬を厳選した生薬から自社製造して提供しています。

自社製造する漢方薬は煎じタイプであり、顆粒や錠剤・シロップタイプの漢方薬と比べると、同じ名称の漢方薬でも効果がしっかりしているのが特徴です。また患者様の状況を把握するために徹底した聞き取り(相談)を行っており、ご自身の力を引き出す本治療法を主軸にすることを心がけています。

漢方薬を用いて体質改善をはかりながら、食習慣の見直しや無理のない運動習慣を取り入れることで、妊娠力が高まる可能性があります。

妊娠しやすい身体へと整えることは、妊娠の可能性を高め産まれてくる赤ちゃんの健康を育むだけでなく、何より自分自身が健やかに年を重ねるための「土台作り」でもあるのです。赤ちゃんを迎えるために、できることからひとつずつ始めてみませんか?

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