【不安感の治療と漢方/札幌】漢方で子育てと外出の不安感を改善

思い当たる節がないのに突然息苦しさを感じたら不安でいっぱいになり、外出するのが心配になりますよね。
しかし子育て中の人であれば、「なんとか子どもに外遊びをさせてあげたい」「元気に子育てをしたい」と思い、つらい不安症状を改善したいと考えていることでしょう。

今回は、子育てと外出への不安感があった患者さんへ漢方治療をおこない症状が改善した事例の紹介と、不安感の治療に漢方薬が役に立つ理由について詳しく解説します。

漢方治療により子育て中の不安感が改善し、外出できるようになった実際の症例をご紹介

子育て中でもあるので不安感をなんとかしたいとなつめ薬局にご来局され、漢方薬を服用して症状が改善された患者様の症例をご紹介します。

• 患者
30代前半の女性

• 経緯
二人目の妊娠中に息苦しさを感じるようになり、「また息苦しさを感じるのでは」と不安感が強くなり、外出するのがつらくなった。さらに食欲不振にも悩まされていた。病院でうつ病やパニック障害と診断は受けていないが、元気に育児をしたいと希望し来局された。

• 経過
患者さんは漢方薬を飲み始めて早いうちから効果を実感されていたが、根気強く治療に取り組まれた。調子に波はあったものの上向きになっており、喉のつかえが取れ、不安感がなくなり、食欲も戻ってきた。発作にも自信がついてきたため、外出することへのつらさが消え、旅行にも出られるようになった。排卵期の不調が残っていたため漢方薬を変更したが、現在は調子を崩さずに過ごせている。

子育てと外出への不安感における東洋医学の治し方

上記で紹介した症例をもとに、子育てと外出への不安感について、東洋医学での治し方を解説します。

東洋医学の概念

はじめに東洋医学の概念について解説します。
体を構成する要素には「気」「血」「水」があります。気は体を正常に機能させるためのエネルギー、血は血液や栄養分、水は血液以外の身体に必要な水分のことです。
気・血・水を生成する場所は「肝」「心」「脾」「肺」「腎」の五臓で、それぞれ役割が決まっています。

今回の症例において、深くかかわっている五臓は「肝」と「脾」です。
肝の役割は、臓腑が正しく機能するように調整すること、自律神経を調整することの2つです。脾の役割には、食べ物の消化吸収をおこなうことと栄養分やエネルギーを作り出すことがあります。

漢方理論で分析した子育てと外出への不安感

症例の女性の症状を漢方理論で分析していくと、以下の見解に至ります。
二人目を妊娠しながらの子育てでプレッシャーやストレスが生じたため、五臓の肝の機能が滞ってしまい、息苦しさや外出することへの不安感といった自律神経の不調が現れたと考えられます。
肝の機能が滞ると、臓腑を正しく機能させるエネルギーも巡らなくなってしまいます。それによって脾の消化吸収する力も弱まってしまい、食欲不振の症状も伴ったと見受けました。

このような症状について、漢方薬の治療は次のようにおこなっていきます。
滞っている肝気を流す漢方薬を用いて、気の流れがスムーズになるようにします。気の流れが改善すると、体の機能が正常に働くようになり自律神経の働きも正常化するため、息苦しさや不安感が消えていくのです。
気が正しく流れるようになると脾の働きもよくなるため、消化吸収力が回復し、食欲不振の症状が改善します。

症例の女性は、不安感や食欲不振が改善した後も排卵期の不調が残りました。月経周期で排卵期は、女性ホルモンの変化がもっとも大きい時期です。東洋医学の視点では、排卵期には子宮や卵巣に十分な気・血が必要と考えます。

症例の女性の場合は妊娠・出産を経ていたため、不安感や食欲不振が現れる前から、もともと血が少なかったと考えられ、血の不足が慢性化していると見受けられました。血を補う漢方薬を用いて、血の巡りを改善し、子宮と卵巣に新鮮な血液と栄養を届け、排卵期に働きが悪くならないようにします。血が巡るようになると体が温まり、排卵期に感じやすい冷えの解消につながります。

子育てと外出への不安感に漢方治療が役に立つ3つの理由

子育てと外出への不安感に対して、漢方治療が役に立つ理由は3つあります。
• 不安感を引き起こす原因について根本からアプローチする
• 妊娠中・授乳中でも使用できる薬が多い
• 不安感以外の症状の改善も期待できる
それぞれの理由について、詳しくみていきましょう。

1.不安感を引き起こす原因について根本からアプローチする

漢方では不安感の症状を和らげるだけではなく、不安感が起こりやすい体質そのものから改善を図ります。

西洋医学の場合、不安感が現れたときは症状を抑える薬を処方する対症療法が中心です。症状を引き起こす体質について、アプローチすることはありません。

一方、東洋医学には「心身一如」という考え方があります。心と体はつながっていて、お互いに影響しあっているというものです。心に負担がかかると体調に影響したり、体の不調が心に害をもたらしたりするため、心身のつり合いを取ることを重要視しています。

今回のような不安感の症状が現れた場合は、症状を取り除くだけではなく、不安感を引き起こした原因がどこにあるのか、東洋医学の理論を用いて探し出し、心身全体のバランスを整える治療をおこなっていきます。

2.妊娠中・授乳中でも使用できる薬が多い

西洋医学で不安感の治療には、症状によってベンゾジアゼピン系抗不安薬や抗うつ薬が処方されます。しかし母親の血液や母乳中に薬の成分が移行して、胎児や乳児に影響をおよぼすことがあるため、妊娠中や授乳中は服用できないケースも多くあります。服用指示が出たとしても、症状があるときのみと制限されている場合があり、根本的な治療につながりません。

漢方治療では、一人ひとりの体質に合わせた薬を用いるため、妊娠中・授乳中でも使用できる薬が殆どです。患者さんの状況の変化に合わせて、薬を変えていくことができるため、治療が中断することなく、根本から症状の改善が見込まれます。

3.不安感以外の症状の改善も期待できる

東洋医学の治療に対する考え方に「陰陽の調整」があります。心身のバランスが崩れると病気が発症するため、治療は心身全体のつり合いを取っていくというものです。漢方治療では、不安感以外に気になる症状があった場合も病名の有無にかかわらず、ひとつの漢方薬で複数の症状の改善が見込めます。

一方、西洋医学の場合は、ひとつの症状に対して1種類の薬で治療していきます。そのため複数の症状があるときは、症状の数だけ服用薬が増えてしまう可能性が高いです。なんとなく調子が悪いなど病名がつかない症状では、薬などによる治療ができないこともたびたびあります。

子育てと外出への不安感で漢方治療するときのポイント

子育てと外出への不安感の治療で漢方薬を使いたいときは、次の2つのポイントを重視している施設を選びましょう。

時間をかけてカウンセリングを実施している

ひとつはカウンセリングに時間をかけている施設を選ぶようにしましょう。子育て世代の人に不安症状が現れる背景は一人ひとり異なります。適切な漢方薬を処方してもらうには、患者さんの背景や体質を十分に聞き取り、漢方理論にもとづいた判断をすることが重要です。

煎じの漢方薬を自社製造している

もうひとつは自社製造の煎じの漢方薬を用意できる施設を選ぶと良いでしょう。製品化された漢方薬では長時間の加工作業により一部の有効成分が失われがちですが、煎じの漢方薬はそのままの十分な量の成分を摂ることができます。

また健康保険を利用しないため、保険適用外の漢方薬を幅広く選べます。そのため一般の医療機関で処方された漢方薬で効果が感じられなかったケースでも、自分にぴったりの漢方薬が見つかり効果の実感が期待できます。

施設選びに困ったら

上記で挙げた施設がお近くにないときは、私たち「漢方専門なつめ薬局」へご相談ください。なつめ薬局では対面のほかに電話やオンラインによるご相談も受け付けております。
どのような相談方法でも丁寧なカウンセリングをおこないますのでご安心ください。さらに手間のかかる煎じの作業をこちらでおこない、一回分ずつパックしてお渡しするので、本格的な煎じの漢方薬をお手軽に飲むことができます。

子育てと外出への不安感でつらい人は、ぜひ漢方専門なつめ薬局までお気軽にお問い合わせください。

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