【頭痛治療と漢方/札幌】食べ物で片頭痛を軽減する

たかが頭痛、されど頭痛。病院に行くほどの症状でもないけれどつらい…

つねに痛み止めが手放せないという人も多く、慢性的な頭痛に悩まされる人は日本に4000万人以上いるとも言われています。「いつものこと…」と諦めがちですが、症状がひどくなると仕事や日常生活に支障をきたしかねません。

最近では、ある種の脂肪酸食で片頭痛の痛みを軽減するというニュースが話題になっています。ぜひこの機会に食べ物と漢方で身体を整えて、つらい頭痛を改善しましょう。

西洋医学で考える片頭痛

ひとえに頭痛といっても、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などさまざまあります。

なかでも片頭痛はズキズキとした痛みが特徴で、こめかみから目のあたりに発作的な痛みが発生し、4時間~数日間も続きます。脳の血管の拡張、身体的・精神的なストレス、気圧変動などが原因と考えられていますが、そのメカニズムははっきりと解明されていません。

幼少期からの頭痛持ちもいれば、大人になってから急に発症するケースも多く、頭痛にお悩みの人は年々増え続けています。鎮痛剤でやり過ごすも、苦痛を感じながら日常生活を続けている方も多いようです。

片頭痛に食べ物が有効?

薬に頼らずなんとかできたら…そんな人に朗報となるニュースが飛び込んできました。

米国・国立老化研究所(NIA)の研究結果(2021)です。毎月5~20日間、片頭痛の成人患者に対して「高n-3系脂肪酸食と高n-3系+低n-6系脂肪酸食」の食事を摂取させました。1ヵ月後、「n-3系脂肪酸を増量し、n-6系脂肪酸を1.8%以下に減量した食事」を摂っていた患者の頭痛発現日数が減少したのです。

このことから、サバやイワシなどの青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸を増量し、大豆油やコーン油などに多く含まれるn-6系脂肪酸を減量させると、「片頭痛の減少に関与する可能性がある」ということが示唆されました。もちろんこの治験は一例ではありますが、食べ物によって痛みの頻度・程度が変わることが明らかになりつつあるようです。

もし食事が不規則で脂質や塩分過剰などの不摂生が続いているようなら、そこに頭痛の原因があるかもしれません。私たちの身体は日々食べたものでできています。食生活を見直し、食養生を摂り入れていくことで、つらい片頭痛と“さよなら”する糸口を見つけましょう。

東洋医学で考える片頭痛の原因はバランスの乱れ

西洋医学では、脳の血管拡張により起こった痛みを鎮痛剤で一時的に抑える治療が一般的です。一方の東洋医学では、身体全体の不調が頭痛に関わっていると考えます。からだの何かしらのバランスが乱れて「頭痛を起こしやすい体質」になっていると捉え、その体質になってしまった原因を見つけ出します。漢方でバランスを整えるよう治療し、頭痛の起きない体質に改善していくのです。

片頭痛の悩みを持つ人に多いのが、“めまい”や“動悸”の症状です。頭痛と合わせて起こりやすく、三重苦となって不調を訴える人も少なくありません。とくに更年期世代の女性は、ホルモンバランスも乱れやすく症状が強く出てしまい、生活に支障をきたすこともしばしばあります。これらも頭痛と同じく体内のバランスの乱れが原因となっています。食べものを改善したり漢方で治療したりすることで、これらの症状は頭痛とともに改善されていくでしょう。

漢方が片頭痛に効果を発揮する理由

先に述べたとおり、東洋医学では頭痛は頭(脳)だけの問題ではなく、身体全体の不調と考えて対処していきます。そのためには、頭痛だけを治すのではなく体を健やかに保つことで、頭痛が起きにくい体質に改善することが大切です。

例えば、台風や雨が降る直前など、気圧がぐんと下がるタイミングで体調不良を訴える人がいます。これは一般的に「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼ばれるもので、なかなか理解されにくいものです。病院に行くほどでもないけれどつらい…そのような思いをしている人も多いのではないでしょうか。

鎮痛剤で治めるのもひとつの方法です。しかし片頭痛は慢性的に起こりやすいため、薬を飲み続けるのも抵抗があるでしょう。そこで日々の食事ケアが大切になってきます。バランスの良い食事に、ときには漢方の力を借りて、日頃から片頭痛を起こしにくい体質にする習慣を身につけましょう。

ただし、頭痛にはくも膜下出血や脳腫瘍やなど重大な病気が潜んでいることもあります。我慢できないほどの激痛を感じたり、時間とともにジワジワ痛みが強くなったりする時には、一度病院で検査を受けることをお勧めします。

東洋医学でみるタイプ別の原因と改善策

今回は頭痛の主な要因となる3つのタイプについてご紹介します。

  • 不通則痛タイプの原因:気血の停滞

「不通則痛(ふつうそくつう)」とは、体内に詰まりや滞りが発生して、気・血の流れが悪くなり、痛みが起こることを言います。水分代謝の低下やストレス、ドロドロ血などが主な原因です。

東洋医学では、このように血がスムーズに巡らなくなった状態を「血瘀(けつお)」といいます。食事の不摂生、過労、ストレス、冷えなどで血行が悪くなると、頭痛が起こりやすくなるのです。血瘀タイプの頭痛は、気血の流れが悪くなることが原因なので、サラサラと血が流れるように根本から整えていくことが大切になります。

食べものでは、サバやイワシなどの青魚、玉葱、イカ、ネギ、にんにく、生姜、ニラなどがおすすめです。このタイプの頭痛は、糖尿病や高血圧など慢性疾患を患っている人にも多い症状です。なかなか治りにくいのが特徴のため、積極的に食事ケアを摂り入れることで治療を加速させましょう。

  • 不栄則痛タイプの原因:気血の不足

「不栄則痛(ふえいそくつう)」とは、脳にとって大切な陽気(エネルギー)が不足することで、頭痛が起きることをいいます。元気の源となる「気」や、体の働きを支える栄養素である「血」は脳にとって大切な存在です。慢性病や脾胃(胃腸)の不調などで体内の気・血が不足すると、脳も栄養不足の状態になり、それが頭痛を引き起こす原因になるのです。

このような頭痛は、過度の疲労時に悪化しやすいのが特徴です。食べものでは、きのこ類、なつめ、クコの実、もち米、イモ類などを摂り入れましょう。胃腸のケアをしつつ、不足している栄養をしっかりと補うことが大切です。

  • 痰湿タイプの原因:余分なものが溜まっている

「痰湿(たんしつ)」タイプの頭痛は、肥満の人に多い症状で、頭が重い、だるい、むくむなどの症状が現れます。暴飲暴食などにより胃腸の機能が低下し、体内に余分な水分が溜まって痰湿となります。

水や湿は過剰にあると、体内で余分なものが沈滞し、気血の流れを妨げてしまいます。雨の降る前や梅雨時期など、湿気が多い時は悪化しやすいので注意しましょう。

食べものでは、豆類、とうもろこし、冬瓜、大根、海藻類などを摂り入れて余分なものを排出し、溜め込まないケアが大切です。

片頭痛を良くする漢方を購入したい時は?

片頭痛でお困りの方、あるいは家族でお悩みの方がいるなら、食養生に加えて漢方を検討してみてはいかがでしょうか。食事ケアと組み合わせることで、相乗効果が期待できます。

なつめ薬局では漢方薬で片頭痛を良くするお手伝いをするとともに、片頭痛になりにくい体質に導く生活のアドバイスもしています。漢方を通して、心身ともに健やかな日々を過ごせるよう、お困りの方はぜひなつめ薬局にご相談ください。

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