秋の空気が澄んでくると、気持ちまで少し寂しく感じる。そんな季節の変化を感じる方も多いのではないでしょうか。
実はこの「秋のもの悲しさ」には、西洋医学・漢方医学のどちらから見ても、しっかりとした理由があります。
秋に気分が落ち込みやすくなる理由
西洋医学の視点:日照とセロトニンの関係
秋から冬にかけては日照時間が減り、脳内で「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが減少しやすくなります。
その結果、気分の落ち込みや不安感が出やすくなることがわかっています。これは1984年にローゼンタールらが報告した研究に端を発し、現在では「季節性うつ病(SAD)」として知られています。
つまり、「秋になると気分が沈む」という現象は、決して気のせいではなく、科学的にも説明できる現象なのです。
漢方の視点:肺と心のつながり
漢方では、秋は「肺」を傷めやすい季節と考えます。
肺は呼吸だけでなく、体の水分バランスや皮膚の潤い、そして心の安定にも深く関係しています。
肺の働きが弱ると、
・呼吸が浅くなる
・肌や喉の乾燥が強くなる
・気持ちが塞がれる
といった変化が現れやすくなります。つまり、秋の「もの悲しさ」は、体が発するバランスのサインでもあるのです。
秋におすすめの漢方的養生法
季節に合わせて、体と心を整える小さな工夫を取り入れてみましょう。
・朝の光を浴びて体内時計を整える
・散歩や深呼吸で「気」を巡らせる
・梨・れんこん・百合根など、白い食材で肺を潤す
・夜は温かいお茶で心を落ち着ける
こうした日々の積み重ねが、秋の心と体をやさしく支えてくれます。
「季節だから仕方ない」ではなく、漢方薬で整えるという選択
「毎年この時期になると気分が沈む」「疲れやすい」そんな方は、季節だけでなく体質の偏りが関係しているかもしれません。
なつめ薬局では、体質・気血水のバランス・生活リズムなどを丁寧に見立て、季節や環境に影響されにくい体づくりをお手伝いしています。
当薬局の煎じ漢方は、添加物を使わず、一人ひとりの体の状態に合わせて調合します。症状を抑えるのではなく、体の根本を整える「本治(ほんち)」を大切にしています。
心が満たされると、体も整うのが漢方の考え方
心と体は切り離せない関係にあります。どちらかが乱れると、もう一方にも影響が出ます。
秋の不調は、体からの小さなサイン。「心をみたす」ことで、体のバランスも自然と整っていきます。
不調を我慢せず、体の声に耳を傾けてみてください。私たちは、あなたの心と体の調和を取り戻すお手伝いをいたします。
まとめ
・秋の気分の落ち込みには、日照時間とセロトニンが関係
・漢方では、肺の働きと心の安定を重視
・季節に合わせた養生が大切
・根本から整える「本治」と「心をみたす」ケアで、季節の波にゆるがない体へ
なつめ薬局について
なつめ薬局は、札幌にある煎じ漢方専門薬局です。厳選した生薬を自社で煎じ、体質に合わせてお作りしています。
煎じ薬の香りには、体と心をゆるめる力があります。どうぞお気軽にご相談ください。