【漢方治療と起立性調節障害/札幌】朝起きられない、学校に行けない…辛い起立性調節障害から笑顔を取り戻す方法

札幌・漢方専門 なつめ薬局です。

現在、あなたのお子さんが

  • 朝起きられない
  • 午前中は特に調子が悪く、朝ごはんも食べられない
  • 強い怠さや眠気を訴える
  • 立ちくらみやめまいがある
  • 頭痛や腹痛がある
  • 顔色が青白い
  • 長く立ったり座ったりしていると具合が悪くなる
  • 失神してしまう
  • 血圧が低い
  • 病院で血液検査をしても異常は見つからない

そんな状態であるならば、それは自律神経失調症状のひとつである起立性調節障害と呼ばれる病気かもしれません。

起立性調節障害の影響とは

本人は動きたくても強い倦怠感にさいなまれ起き上がれず、行きたくても学校にも通えず、辛い日々を送っている。

でも、当人以外の第三者から見ると「怠け癖」、「サボり」なのでは?と思われて、親子関係や周りの方との関係が険悪になると言う事もしばしば見受けられます。

ですが、これはサボりではなく自律神経系の障害であり、本人にはどうにも出来ないず、将来への希望が失われ、無気力、引きこもりを生み出すきっかけにもなってしまいます。

小学校高学年から中学生の時期に多いと言われる起立性調節障害ですが、なつめ薬局には高校生や社会人の方も多くご来局されています。

人間関係のトラブル、環境の変化などのストレスや、怪我・風邪の様な身体の不調等をきっかけとして、今まで健常であった子供が急に発症する事が多い印象を受けます。

ここでは、起立性調節障害で悩み、なつめ薬局の漢方薬で改善している16歳女性の症例を紹介していきます。

漢方治療の症例:起立性調節障害

高校一年、秋も深まってきた頃に、初めはのどの痛みや熱っぽさが現れました。市販の薬で様子を見ていたものの、全身の倦怠感が取れず起きられない状況が続き、近所の病院で血液検査を行ってみたものの、特に異常はありませんでした。その後、胃腸炎を発症したタイミングで大きな病院に入院し、様々な検査をしましたが異常はなく、最終的には起立性調節障害と診断されました。

この頃の症状は

  • 疲れやすく、日中の眠気がある
  • 夜寝つきが悪く、夜間覚醒もあり
  • 朝起きられない
  • 急に起き上がると脈が速くなる
  • ちょっと動くと動悸がする
  • ズキンズキンという頭痛
  • 立ちくらみ
  • 血圧は90台/60台
  • 肩こり
  • 冷え

というものでした。

病院では特に薬も処方されず、水をたくさん飲んで水分を取ってと言われただけでした。医師の指示通りに水分と塩分を摂取しても症状は改善されず、学校には全く行けていない状況です。困り果てて、漢方専門 なつめ薬局にご相談いただきました。

この方は、漢方医学の分析により「気」「血」の不足や流れの悪さが影響していると判断しました。そこで、まずはしっかり血液が身体を巡るように、補気と補血の働きのある漢方薬を自社製造し服用していただきました。

漢方服用開始から3週間後には怠さが取れ、朝も早く起きられるようになりました。冷えや肩こりも改善し、日中、眠気に悩まされる頻度はぐっと少なくなりました。さらに、漢方治療開始前には1~2時間かかっていた寝付くまでの時間は、30分~1時間と短くなりました。

漢方薬服用開始から2カ月。起き上がるまでには少々時間がかかるものの、漢方治療開始前より2時間以上も早く、自力で起きられるようになりました。日常の怠さもほとんど無く、外出できる日が増えていき、動悸も減りました。

そして漢方薬服用開始から3カ月。朝目覚めてから起き上がるまでの時間が、以前の1時間から30分程度にまで短くなり、更に朝晩に身体を動かして汗がかける様になりました。身体を動かせるようになり血行が良くなったおかげか肩こり、冷えも改善しています。立ちくらみも感じなくなったそうです。

今は寝つきも更に良くなり、朝も7時には目が覚める様になっており、大学受験に向けて体力と学力をつけているところです。

漢方医学で分析する起立性調節障害とその治療について

起立性調節障害は、自律神経の乱れ…体内リズムがズレてしまっている状態です。

  • 活動を始める朝に交感神経がきちんと働かず、起きられない。
  • 身体を休めるとき(夜)に働くはずの副交感神経が夜に働かず、逆に夜に交感神経が活発化し元気になってくる。

つまりは身体を動かす機能が正常に働いていない状況ですね。

身体を動かす機能、それを東洋医学では「気」と言います。生体を動かすエネルギーです。気の作用の一つに「推動」というものがありますが、これは「血」や「津液」を循環させたり、臓腑を働かせたり、人を成長させたりする作用です。つまり、気が足りなくなったりうまく働かなくなると、朝起きられない、夜に寝付けないと言う状態になってしまいます。

それ以外にも

  • 血液の巡りが悪くなり、脳に血液が回らず立ちくらみやめまい、失神などの症状が現れる
  • 血液を運ぶ力が足りないので血圧を上げられず、それを補おうと心臓が必死に頑張って脈が速くなったり動悸が起こる
  • 血液により栄養が身体にまわらなくなるので身体の成長も阻害される

などの症状が現れてくるのです。

病院の薬を服用しても起立性調節障害の症状が改善しない、という方も多いと思います。その様な方は、血液が全身にしっかり巡る様に身体を動かす機能を整えてあげる事が大切です。

考えてみてください。

「身体を正常に動かす力が無い」

そんな状態のお子さんに、血圧が低いからと無理やり血圧を上げる薬を使って、果たして身体の状態は改善していくのか?頭痛がするからと頭痛薬を服用し続けて、頭痛が出ない身体に変わっていくのか?

当然、無理ですよね。身体を正常に動かす力が無いのですから。起立性調節障害の改善には、まずは身体を動かすエネルギーを補ってあげる必要があるのです。

漢方ではエネルギーが不足してる状態を気虚といい、それを補う手法として補気薬という漢方成分があります。エネルギーを補い巡りを整えることで、身体全体の崩れたバランスを整え、五臓六腑(もともと漢方医学の用語です)の正常化を図り、起立性調節障害の様々な症状が改善していくようになります。

朝起きられない、学校に行けない、だるさや頭痛等の起立性調節障害の症状に悩まされているのであれば、早めに漢方薬で体質改善をしてあげてください。

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