歯ぎしりが原因で睡眠に困っていませんか?
あなたには、次のような経験はありませんか?
朝起きると顎や首に疲れを感じる。家族から「昨日、歯ぎしりしていたよ」と言われる……なかには自分の歯ぎしりの音で夜中に目が覚めたことがあるという人もいるかもしれません。
睡眠中の歯ぎしりといっても、寝ている間ずっと歯ぎしりをしているわけではありません。歯ぎしりの多くは、眠りの浅いノンレム睡眠中に起こりやすいことが分かっています。深い眠りであるレム睡眠中は、筋肉の動きが抑制されているため歯ぎしりが起こりにくい状態です。眠りが浅い時に無意識のうちに歯や顎に強い力が加わるために、歯ぎしりが発生してしまうのです。
しかしながら睡眠中に起こる歯ぎしりは、自分では気づきにくく無自覚であることが多いのです。そのため歯ぎしりは自分ではどうにもできないと考えてしまいがちです。しかし深く気に留めないでいることは、あらゆる健康問題を引き起こすことにつながるので注意が必要です。
例えば、歯が欠ける・擦り減る、歯周病が進みやすくなるというような歯に関連するトラブルだけでなく、頭痛・肩こり、顎が痛くなる、など全身状態に様々な悪影響を及ぼします。
歯ぎしりと栄養の意外な関係
様々な健康問題を引き起こす歯ぎしりですが、残念ながらその明確な原因は未だ解明されていません。しかし最近の研究により、歯ぎしりは栄養状態と関連があることが明らかにされました。
また歯ぎしりは、意外にも栄養素、なかでも食物繊維の摂取量と関連があることが明らかになりました。驚くことに、食物繊維の摂取量が少ないほど睡眠中の歯ぎしりを起こしやすい傾向があるのです。このことから、食生活を見直し食物繊維を意識して摂取することは、便秘などのトラブルを避けるだけでなく歯ぎしりの予防にも効果なのです。
歯ぎしりを治したい!対策や治療とは?
食物繊維の摂取量を増やし、歯ぎしりを予防するだけでなく「歯ぎしりを治したい」と考える人もいるでしょう。おそらくこのような人がまず思いつくのは、歯医者さんを受診することだと思います。
一般的に、歯医者さんでは、歯ぎしりの対策としてマウスピースの装着を勧めることが多いようです。しかしこれは歯ぎしりの治療ではなく、マウスピースにより歯を保護することで、歯ぎしりによる被害を緩和させるための対症療法なのです。さらにはマウスピースを制作したものの装着による違和感に慣れることができず、装着すること自体を諦めてしまう人さえいるのです。これはとても残念なことではないでしょうか。
歯ぎしりの治療には漢方薬が有効
このような現状を踏まえ、歯ぎしりの治療のひとつとして漢方薬という選択肢もあることをご紹介したいと思います。漢方薬は、長い歴史のなかで経験に基づき開発・継承されてきました。丁寧な問診や全身の観察によりひとりひとり異なる体質を見極め、その人のその時の心身の状態に最適な薬を選定・処方するという特徴があります。
これは「痛みには痛み止めを処方する」という西洋薬の画一的な処方とは大きく異なる点です。このようにオーダーメイドの処方であるからこそ、漢方薬は高い効果が期待できるのです。
東洋医学の視点による歯ぎしりの捉え方
東洋医学では、「肝」は気を巡らせたり血を蓄えたりする働きをし、「脾」は消化吸収を担う器官だと考えます。肝と脾はお互いを抑制し合う関係にあるため、肝の働きが弱まると脾の働きにも問題を来たしてしまいます。
例えば、怒りやストレスにより感情の起伏が激しい状態が続くと、肝が高ぶり消化吸収に影響を及ぼします。ストレスなど心身に負荷が加わることで生じる歯ぎしりですが、東洋医学における治療は、肝の高ぶりを押さえ、消化吸収を助けることで改善を目指します。
そのため、これらの効能のある生薬を含んだ漢方薬を体質に応じて処方するのです。これにより気の巡りや自律神経の乱れが次第に整い、過緊張状態が緩和していきます。そして必要な栄養素が身体に吸収されるようになるため、体調が整っていくのです。
ちなみに、この過緊張状態による症状はなにも歯ぎしりだけではありません。不安による不眠など様々な症状が当てはまるでしょう。つまり漢方薬を用いて胃腸を労わりストレスへの抵抗力を高めることは、私たち誰にとっても必要なことかもしれません。
ストレスを感じなくとも歯ぎしりが起こる要因は?
ところであなたは普段、パソコンや携帯電話、タブレット端末をどのくらい使用していますか?今の時代は情報に溢れており、気軽に様々な情報にアクセスできます。これは便利な反面、身体にとっては大きな負荷が加わっている状態です。
というもの、目や耳などの感覚器から脳へ、常に膨大な情報が送り込まれているからです。そのため脳は、情報を処理するため常に過労状態となっています。これはストレスを自覚していなくとも、身体にはストレスが加わっている状態だといえるでしょう。
東洋医学では、目は五臓の働きや精気の状態が現れる場所であると考えられています。なかでも目と最も深い関わりを持つのが「肝」です。肝に異常があると目にトラブルが起こりやすくなるのです。もしかすると、目の充血や目の疲れは携帯電話やタブレット端末による直接的な影響だけでなく、無自覚なストレスにより気血の流れが滞り、肝が熱をもつことで間接的に生じているのかもしれません。そして肝の働きが低下している、すなわち歯ぎしりを招く一因となっている可能性があります。
だからこそデジタルデトックスが推奨されるように、敢えて情報を遮断したりストレスを発散したりするような時間を設けることも歯ぎしりの予防・緩和のためには効果的でしょう。特に責任感が強い人や真面目な頑張り屋さんほど、自分が抱えているストレスに気づきにくいものです。一度ご自分の生活を振り返ってみてはいかがでしょうか。
漢方薬で歯ぎしりを改善するサポートしています
もしあなたも「歯ぎしりを治したい」と考えているなら、ストレスを発散し食物繊維の摂取を心がけるとともに、漢方薬を取り入れることを考えてみてはいかがでしょうか?
まずはかかりつけ医・かかりつけ薬局に相談してみましょう。かかりつけ医に相談しにくい、かかりつけ医がいないという方も、私たち漢方専門なつめ薬局にお気軽にご相談下さい。対面でのご相談はもちろん、遠方にお住まいの方には電話やZOOM・LINEを活用してのご相談にも対応しております。
なつめ薬局は患者様一人一人の状況を把握し、漢方理論で分析してその方に必要な漢方薬を厳選した生薬から自社製造して提供しています。自社製造する漢方薬は煎じタイプであり、顆粒や錠剤・シロップタイプの漢方薬と比べると同じ名称の漢方薬でも効果がしっかりしているのが特徴です。
また自社製造する関係上、患者様の状況を把握するために徹底した聞き取り(相談)を行っており、対症療法ではなく、ご自身の持つ自然治癒力を引き出す根本的な療法を主軸にすることを心がけています。
漢方薬を用いて体質改善をはかりながら食習慣の見直しや自分に合ったストレス発散を心がけることで、歯ぎしりの改善が期待できます。歯ぎしりを予防・治療することは、一生涯使い続ける大切な歯はもちろん、すべての資本である身体を守り労わることに繋がります。
「歯ぎしりに漢方薬?」と気になる方は、一度使ってみてはいかがでしょうか?きっとその効果を体感いただけるはずです。