【不妊と漢方/札幌】妊娠しやすい睡眠とは?アメリカの研究でわかったこと

札幌の漢方専門 なつめ薬局の薬剤師 阿部です。

妊娠を望まれている方のなかには、日々の生活習慣を気にかけている方も多いのではないでしょうか?

睡眠時間が短かったり不規則な生活であったりすると、不妊に影響しているのでないかと心配になることもあるかと思います。

アメリカのボストン大学では、妊娠を希望している女性にアンケートをとり、どういった睡眠をとっていた女性が自然妊娠をしやすかったかについての研究を行いました。

その結果のポイントは、量より質!

さっそく研究結果をチェックしていきましょう。

妊娠率とシフト勤務は関係なし!睡眠時間が短いとわずかに妊娠率が下がる傾向

今回の研究では、「睡眠時間や不規則な仕事は妊娠率にそれほど影響しない」ことがわかりました。

どういう風に調べているかというと、妊娠を望んでいる21歳~45歳の女性がインターネット上でアンケートを答える方法をとっています。

質問内容は次の3つ

  • この1ヵ月間の平均睡眠時間
  • この2週間の睡眠の質
  • 仕事がシフト勤務であるかどうか

アンケートは8週間ごとに行い、自然妊娠するまで最長1年間、継続的に同じ質問に答えてもらいました。

6,873人の女性にアンケートをとったところ、妊娠した人の数は3,933人。
ここでは妊娠するまでにかかる時間も考慮して、妊娠率(妊娠のしやすさ)としています。

睡眠時間と妊娠率の関連

忙しい現代の生活では、睡眠時間をたっぷりとれる、という人は少ないかもしれません。
睡眠時間の長さと妊娠率には、関連性があるかどうかを見ていきましょう。

1日の平均睡眠時間が8時間の女性の妊娠のしやすさを100とした場合の、それぞれの睡眠時間の妊娠のしやすさは次のような結果となっています。

  • 6時間未満・・・89
  • 6時間・・・95
  • 7時間・・・99
  • 8時間・・・100
  • 9時間・・・96

この数字を見ると、睡眠時間が短くなるごとにわずかに妊娠率は低くなっていることがわかります。

この数値は統計学上では誤差の範囲内で、睡眠時間の長さは妊娠のしやすさにそれほど影響はしていないと考えられるそうです。

とはいえ、妊活中の女性にとって、妊娠に至るまでの期間はとても貴重なものですよね。

睡眠時間はそれほど妊娠のしやすさに影響しないとはいえ、眠る時間が短めの方はできることなら十分な睡眠時間(6時間以上)を確保するようにしていきましょう。

シフト勤務と妊娠のしやすさについての関連

今回の研究結果では、シフト勤務であるかどうかについては妊娠率に関係しませんでした。

働く時間が不規則なため妊娠しづらいのではないか、と感じていた人は安心してくださいね。

睡眠障害があると妊娠率は低くなる

一方で、睡眠の質と妊娠のしやすさには関連がありました。
睡眠の質は、睡眠障害がどれくらいあるかで判断しています。

睡眠障害のない女性の妊娠のしやすさを100としたときの、睡眠障害がある女性の妊娠のしやすさは次の通りです。

  • 睡眠障害はない・・・100
  • 睡眠障害のある日は全体の半分未満・・・93
  • 睡眠障害のある日が全体の半分以上・・・87

こちらは、統計学的に意味のある数字で、睡眠障害のある日が多いほど妊娠がしづらいことがわかりました。

今回アンケートに答えた女性のうち、20%が睡眠障害のある日が半分以上あったと答えています。

そのうち、1年間に妊娠できた人は64%で、睡眠障害がまったくない人の妊娠した割合は76%だったのに対して、がくんと低くなっています。

睡眠障害を改善しよう!

睡眠の質がよい状態の女性は、妊娠しやすいことがわかりました。
質のよい睡眠をとれる体であるのならば、妊娠する可能性も高くなるということです。

もし現在、睡眠障害を持っているのであれば、睡眠トラブルを改善するところから不妊に対してアプローチしてみてはいかがでしょうか。

睡眠のトラブルに悩んでいる人は、自分なりに改善しようと努力している人もいるかもしれません。

昼間の活動量を増やしたり、たとえ夜間眠れた時間が少なくても毎朝同じ時間に起きるようにしたりなど、睡眠が整いやすくなるといわれている生活習慣はあります。

しかし、実は睡眠障害は、自分自身の努力だけでは改善しづらい側面が大きいのです。

そのため、病院の力を借りようと考えている人もいるでしょう。
睡眠障害の現在の治療法は、病院で睡眠導入剤を処方してもらうことが一般的です。

確かに寝つきはよくなるかもしれませんが、これから妊娠・出産を考えているのであれば、赤ちゃんへの薬の影響も考え慎重になりたいところです。

できるだけ自然な状態で妊娠できるようになるといいですね。

本質的に睡眠の質を改善したいのであれば、生活習慣を見直しつつ漢方でサポートするのも一つの手です。

その際には、自社製造をし、信頼できる漢方を扱っている薬局を選ぶとよいでしょう。

漢方専門なつめ薬局でも、本格的な煎じの漢方を自社製造しています。
漢方専門なつめ薬局は、大変混雑しておりますので、ご相談希望の方は、早めのご連絡をお勧めいたします。

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