【アトピー治療と漢方/札幌】かゆみや乾燥による落屑(らくせつ)が辛かった症例

アトピー性皮膚炎には漢方薬治療が効果的

辛いかゆみや落屑といった症状を引き起こすアトピー性皮膚炎。
病院の治療をしているにもかかわらず、なかなか良くならないとお困りの方も多いのではないでしょうか?

インターネットで「アトピー性皮膚炎 治療法」と調べると、沢山の情報が出てきます。
きっと、一体何を試したらいいのか分からず、お悩みの方もいらっしゃると思います。

アトピー性皮膚炎に対する治療や養生法は沢山ありますが、治療を行う上で何より大切なことは、アトピー性皮膚炎を起こしにくくするための体質改善です。

今回は、アトピー性皮膚炎に対し漢方薬治療を行い、症状が改善されていった方の症例をもとに、漢方薬がどのように治療効果をもたらすのかについてご紹介します。

漢方薬治療によりアトピー性皮膚炎が改善した事例をご紹介

実際にアトピー性皮膚炎に対し漢方薬治療を行った方の症例をご紹介していきます。

患者様:20代後半の男性

経緯・経過: 幼少期からアトピー性皮膚炎に悩まれていた。
現在は皮膚全体が乾燥し落屑がみられているが、飲食店で働くためこれらの症状を改善させたいとのことで来局された。
カウンセリングを踏まえ漢方理論で状態を分析、漢方薬を選定し服用を始めると、次第に痒みの頻度が減少された。当時の食生活は、職場の賄いやコンビニご飯で簡単に済ませていた。
しかし食生活の見直しも併せて行うことで、さらに症状が改善され痒みや落屑がほとんどみられなくなった。
その後汗をかくと痒みは出るものの、治療を行い約10ヶ月で外食しても悪化しないほどに症状が改善された。

病院で治療を受けていても長引くアトピー性皮膚炎の症状。

症例の男性のように、私生活だけでなく社会生活にも症状が影響し、辛い思いをされている方も少なくないと思います。

この症例の男性は、漢方薬治療を行うことで症状が緩和され、アトピー性皮膚炎によるお悩みが改善されました。

次にどのような漢方薬治療を行い症状が改善していったのかについてご説明します。

アトピー性皮膚炎に漢方薬治療が効果的な理由

漢方薬でアトピー性皮膚炎の治療を行う場合、アトピー性皮膚炎の状態のみでなく、生活背景も捉え判断します。

症例の男性の事例をもとにお話ししていきます。

男性は、仕事柄や生活習慣から外食が重なり食生活が乱れ、栄養バランスが偏ってしまい胃腸に負担がかかっていました。
胃腸は食物を消化し栄養を吸収する機能を持つため、胃腸の機能が低下すると栄養・エネルギー不足となります。
東洋医学ではこの状態を脾虚(ひきょ)体質といいます。
脾虚では皮膚に十分な栄養やエネルギーを送れないため、正常な皮膚の生成や肌のバリア機能が低下してしまうのです。

また男性の場合、原因は脾虚一つではなく、栄養や酸素を全身に送り届ける血が不足して起こる血虚(けっきょ)という状態もみられました。
血虚の状態だと健康な皮膚を維持する栄養が足りず、皮膚が乾燥しポロポロと落ちる落屑や、カサカサと乾燥してかゆみの原因にもなります。

このように、アトピー性皮膚炎の原因となる体質は一つではありません。
男性の場合、先ほどお話しした脾虚の状態に血虚の状態も合わさることで、せっかく皮膚が新たに生成されても維持ですることができず、落屑するようになっていました。
このように原因が複数ある場合でも、体質ごとに適した漢方薬を用いアプローチを行います。

脾虚の状態に対しては、胃腸の機能を助け消化吸収を促進する漢方薬を用います。
すると食物の栄養をしっかりと吸収できるようになるので、正常な皮膚の生成が促進され、肌のバリア機能が高まります。
また、血虚の状態に対しては、血を補う作用を持つ漢方薬を用い、栄養や酸素を含む血を皮膚に行き渡らせます。
さらに男性には食生活の乱れの背景もあったので、併せて食事生活指導も行いました。
そうすることで正常な皮膚の生成と維持に必要な要素が整い、かゆみや落屑の原因が少しずつ解消され、症状の緩和に繋がっていったのです。

症例の男性のように、アトピー性皮膚炎でお悩みの方の中には、体質や生活習慣だけではない複数の原因がある方が見受けられます。
そのような場合、対症療法のみでは今ある症状を緩和することができても、体質改善を行うことはできません。
繰り返す症状に治療が追いつかず思うような効果が得られないことも多くあります。

なぜそういった状態になってしまうのでしょうか。

アトピー性皮膚炎に対する西洋医学・東洋医学それぞれの捉え方

病院ではアトピー性皮膚炎に対してステロイド剤を使用し治療を行います。
炎症を抑えるためにステロイド剤を長期間使用しますが、長期に渡る使用の副作用として、皮膚が薄くなり肌のバリア機能が低下するといったことがあります。
すると余計に神経が過敏になりかゆみが増強したり、出血しやすくなったりと二次的な症状が起こります。
ステロイド剤を使用して、現在起きている炎症を抑える治療を行うこともQOLを高めるために大切なのですが、長期間となると副作用も多くみられお困りの方も多いでしょう。
副作用に悩みながらも治療を続けるのは辛いですよね。

一方、東洋医学ではアトピー性皮膚炎に対して治療を行う際、アトピー性皮膚炎の症状だけでなく、その方の体質や生活環境についても漢方薬理論を用いて診ていきます。
何が原因でアトピー性皮膚炎の状態を引き起こしているのかを捉え、その原因に対し効果をもたらす漢方薬を使用し治療を行うのです。
そうすることで症状の根本的な原因へ働きかけ体質改善を行い、症状を繰り返しにくくしていくことができるのです。

自分に合った漢方薬局の探し方

ここまで、アトピー性皮膚炎に対して漢方薬治療が有効であることについてご説明してきました。

アトピー性皮膚炎の治療に用いる漢方薬は薬局や病院・クリニックで手にいれることもできますが、いずれも錠剤や顆粒タイプになります。
漢方薬には生薬を煎じて服用する「煎じ」といわれるタイプのものがあるのですが、煎じタイプの方が生薬の成分を余すことなく取り入れることができるので、より効果を感じやすいものになります。
その際、漢方薬理論に基づき、ご自身の体質や皮膚の状態に適した生薬を煎じてくれる漢方薬局へご相談されるのがおすすめです。

もしも近くに相談できる漢方薬局がない、もしくはどこにあるのかが分からないといった場合は、なつめ薬局ではオンラインツールを使用した遠隔でのカウンセリング・販売も行っております。
患者様一人ひとりの状態を聞き取り、体質を漢方理論で分析し、厳選した生薬を用いた漢方薬の製造を自社にて行っております。
長引くアトピー性皮膚炎の症状を根本的に解決していきたいとお考えの方は、ご自身の体質や状態に合った「煎じの漢方薬」を使用することで効果を得ることができるでしょう。

ご自身の状態に合った漢方薬治療を受けることで、辛いアトピー性皮膚炎の症状が緩和されることを願っております。

関連記事

TOP