妊活を始めて、生活習慣の改善に取り組んでいるけれども、「本当にこれで良いのだろうか?」「もっと良い方法があるのでは?」と不安や疑問を感じている方もいらっしゃることでしょう。
今回は妊活中の運動の注意するべき点やおすすめの運動方法について、わかりやすく解説します。そのほか運動習慣とともに、妊活に漢方を取り入れるメリットについてもご紹介します。
妊娠しやすさと運動習慣について
妊活しているカップルが運動を行うメリットは、大きく2つに分けられます。
血行を促進して子宮や精子の働きを良くする
ストレスを解消してホルモンの働きを改善する
妊活中のカップルが、運動習慣を始めると妊娠しやすいという研究報告がいくつかありますが、どのような種類の運動でも良いということではないようです。
なかでもデンマークで行われた研究では、不妊症ではないカップルの場合、妊活中は激しい運動よりも穏やかな運動の方が妊娠までの期間が短くなると報告されました。BMI25以上の肥満傾向にあるケースでは、運動の強度にかかわらず、運動を続けることで妊娠までの期間が短くなったと記されています。
また日本国内の研究では、男性において運動習慣のない人や激しい運動を行う人よりも、穏やかな運動習慣のある人の方が、精子の濃度や運動率がもっとも良好だと報告されました。
では妊活にはどのような運動がおすすめなのでしょうか。
妊活中におすすめの運動
研究報告から、妊活中に良いとされる穏やかな運動は以下の通りです。
ウォーキング
ヨガ
ストレッチ
ゆっくりペースのサイクリング
運動の頻度については、「プレコンセプションケア」で、1週間あたり150分程度が良いと推奨されています。プレコンセプションケアとは、WHOで「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」と定義され、妊娠前から始めるヘルスケアとして日本でも近年広まっている考え方です。
妊活中に避けた方が良い運動
一方で、妊活中に避けた方が良いといわれる運動は以下の通りになります。
負荷の大きい筋肉トレーニング
体を激しく動かすエアロビクス
スピードを意識したサイクリング
妊活中に激しい運動を避ける理由は、細胞にダメージを与える「活性酸素」をたくさん産生してしまうからです。活性酸素によって、卵子や精子が傷ついて質が悪くなり、妊娠に悪影響を及ぼす可能性があると考えられています。
運動のほかに漢方も妊活におすすめ
妊活で運動以外の生活習慣の改善には、栄養バランスの取れた食生活・質の良い睡眠・禁煙などが挙げられます。しかし晩婚化が進んだ影響で、生活習慣を改善していても自然妊娠しにくいケースも多くみられます。
できるだけ早い妊娠を希望している方々は、体質改善に漢方薬を検討してみてはいかがでしょうか。妊活に漢方をおすすめする理由や実際の使い方について、次から解説します。
妊活に漢方をおすすめする理由
妊活に漢方を取り入れると、体質が改善され妊娠しやすい状態に近づくことができます。
妊娠をめざすためには、男女ともに体づくりが大切です。東洋医学では、漢方薬を用いて全身のバランスを整えて、人間が本来持っている力を回復させることを目的としています。
西洋医学では不妊症と診断されないと治療を受けられません。しかしながら、東洋医学では不妊症と診断されなくても体質改善に取り組めます。一人ひとりの状況に合わせた漢方薬で、日ごろの小さな不調を解消して健康を取り戻し、妊娠しやすい体づくりの手助けが期待できます。
妊活における漢方薬の使い方
東洋医学において妊活に深く関わるのは、五臓の「腎」・「肝」や体を構成する要素の「気」・「血」です。
五臓における「腎」には、生殖・発育・成長の機能サポート、気・血の源となる精の貯蔵などの役割があります。「肝」は、自律神経のコントロールや気・血の調整をします。「気」は心身を正常に働かせるためのエネルギー、「血」は血液や栄養分を表しています。
妊活中によくみられる不調を東洋医学の視点で解説します。どのような漢方薬を用いて、どのように改善されていくのか、みていきましょう。
血瘀
血瘀は、体の冷え・精神的ストレス・体調不良の長期化で血行が悪くなっているタイプです。
血行が悪くなると、子宮や精巣の働きが落ちて、卵子と精子の質が下がり妊娠しにくくなります。血行を促す漢方薬を使って、新鮮な血液や栄養分を子宮や精巣に届け、卵子と精子の質の改善につなげます。
肝鬱気滞
肝鬱気滞では、ストレスや過度の疲労によって自律神経が乱れています。
自律神経が乱れるとホルモンバランスが崩れて、妊娠から遠ざかってしまいます。漢方薬は肝気の流れを改善するものを使い、ホルモンの働きを正常に戻して、子宮や精巣の機能を回復させます。
腎陰虚
腎陰虚は、過労や加齢によって体力や生命力を消耗しているタイプです。
エネルギーや栄養が不足するため、子宮や精巣の機能が低下しています。腎陰を補う漢方薬を用いて、子宮や精巣の働きを高め、卵子や精子の状態を改善します。
運動と漢方で妊娠しやすい体づくり
妊活中は男女かかわらず、1週間あたり150分程度の運動習慣を始めると、血行促進したりストレス解消になったりして、妊娠に適した体づくりができます。激しい運動はかえって体に負担をかけることがあるため、ウォーキングやストレッチなどの穏やかな運動がおすすめです。
しかし生活習慣に気を配っていても、出産年齢の上昇傾向もあり、なかなか妊娠につながらないこともあります。早いうちに妊娠を考えている場合は、自分に本来備わっている力を取り戻す漢方を取り入れてみましょう。心身のバランスを整えて、些細な体のトラブルを根本から改善し、妊娠しやすい体づくりのサポートが期待できます。
妊活の体質改善で漢方治療を選ぶポイント
妊活の体質改善に漢方薬を使いたいときは、次の2つのポイントに重点をおくとよりメリットを得られやすくなります。
ひとつはカウンセリングに時間をかけている施設を選ぶようにしましょう。妊活の体質改善で必要なことは一人ひとり異なるため、適切な漢方薬を処方するには体質の見極めが重要です。
もうひとつは自社製造の煎じの漢方薬を用意できる施設を選ぶと良いでしょう。製品化された漢方薬では長時間の加工作業により一部の有効成分が失われがちです。しかし煎じの漢方薬なら、より十分な量の成分を摂ることができます。
また健康保険を利用しない自由治療のため、保険適用外の漢方薬を幅広く選べます。そのため一般の医療機関で処方された漢方薬で効果が感じられなかったケースでも、自分にぴったりの漢方薬が見つかり効果の実感が期待できます。
そのような施設がお近くにないときは、私たち「漢方専門なつめ薬局」へご相談ください。なつめ薬局では対面のほかに電話やオンラインによるご相談も受け付けております。
どのような相談方法でも丁寧なカウンセリングを行いますのでご安心ください。さらに手間のかかる煎じの作業をこちらで行い、一回分ずつパックしてお渡しするので、本格的な煎じの漢方薬をお手軽に飲むことができます。
妊娠に近づく体質改善を考えている方は、ぜひ漢方専門なつめ薬局までお気軽にお問い合わせください。