【舌痛症と漢方/札幌】舌が痛いのはなぜなのか?更年期の女性に多い舌痛症とは?

札幌の漢方専門 なつめ薬局の薬剤師、藤本です。

舌がぴりぴり、ひりひり、ジンジンする…
それなのに口の中を検査しても異常が見つからない場合、それは【舌痛症】かもしれません。
舌痛症とはどのような病気・症状なのか?詳しく見ていきましょう。

更年期の女性に多い、舌が痛くなる症状

この舌痛症は、全人口の0.3%〜7%に発症すると言われています。
中でも40代〜50代の更年期世代の女性に多く、12%〜18%の発症率となっています。
症状の表れ方は変動的で、朝より夕方から夜の方が痛かったり、痛みが出る場所も日によって違う事もあるようです。
何かに熱中している時は痛みを感じないのが特徴ですが、痛みがひどい場合は仕事や家事に集中できなくなり、日常生活に支障をきたすようになります。
食事も満足に取れなくなり、痩せていらっしゃる患者様も多くいらっしゃいます。
痛みは患者様ご本人にしかわからないので周りの人に理解されにくく、ご本人は辛い思いをされている方が多いのです。

舌痛症の診断基準とは?何がどうなると舌痛症なのか?

病院を受診すると、口の中の状況を様に検査されます。
例えば、舌炎、アフタ性口内炎などの口腔粘膜疾患や、入れ歯などの器具、口腔感染症、口腔カンジダ症、舌癌などの疾患がないか等です。
場合によっては、血液検査を行う場合もあります。
鉄欠乏性貧血やビタミン欠乏、亜鉛欠乏などを確認するためです。
これからの検査や目視の所見などから、舌の痛みを生じさせる原因が見つからない場合、舌痛症と診断されます。
つまり、舌が痛くなる原因が不明な状況を【舌痛症】と診断するわけです。

では、原因が無い痛みだから大したことがないのでしょうか?放っておいても良いのでしょうか?
勝手に治るのでしょうか?

残念ながら、舌痛症は、かなりツライ病気です。
食事を取ることも嫌になり、人と会話することも、痛みのためにできなくなります。
そのような状況で、病院や家族からは大したことないと言われて過ごしていると、患者さんご本人は、生きながらに死んでいるかのような精神状況になっていくのです。

舌痛症の原因とは?

舌痛症は、原因が不明な舌の痛み。ですから、西洋医学的には原因は不明です。
ですが、言われているのは、

  • 自律神経が乱れている
  • うつ病などの精神的な要因
  • ホルモンバランスの変化
  • 加齢、口呼吸、薬の副作用による口腔内の乾燥

などによるものではないかと考えられています。

また、痛みは社会的ストレスと深い関係があると考えられていて、職場での異動や人間関係、家庭での夫婦関係や子育てなどの不安や不満が痛みを悪化させている事もあります。
痛みの症状の他にも、ネバネバ、ザラザラするなどの口の乾燥や、苦味や甘みなどを感じる味覚障害、膜が張ったような感じの異物感を自覚している方も多くいらっしゃると思います。
口の中が乾燥すると舌や歯肉の粘膜が炎症を起こしやすくなり、痛みを感じるようになるのです。
痛みが起こる部位は、顔の中心を挟んで左右にわたり、舌の先端から脇にかけて、歯肉、口唇、口の中の上側の部分にみられ、いずれも口腔粘膜に痛みが生じます。

舌の痛みには、まずはセルフケアを見直しましょう

まず、ご自分でできる対策として

  • 口の中を清潔に保つ
  • 虫歯を治療する
  • 入れ歯の不具合があれば調整する

というような口腔内の健康に努めましょう。
この辺りを疎かにしていては、治るものも治りません。

また
・ストレスを溜めこまないように過ごす
事を心がけて、心身の健康を整えましょう。

・香辛料が強い食べ物や熱い物などの、刺激がある物
も控えたほうがいいた言えます。

以上のようなセルフケアを行うことで、改善がみられることがあります。

舌痛症を本気で治したい人が実践した漢方薬

舌痛症は、本当に改善が難しく、セルフケアだけでは改善しにくいというのも現状です。
また、内科、歯科、耳鼻咽喉科等を受診しても、客観的な異常所見が無いため、治療法がありません。

場合によっては、自律神経失調症や、うつ病を疑われ、安定剤や、抗うつ剤などを処方されるケースもあります。

患者さんの立場から考えると、検査をしても異常は見つからず、痛みの辛さを理解してもらえず、さらに精神疾患を疑われてしまうわけです。
実際に、「舌の痛み」に対して、安定剤や抗うつ剤を使用している患者さんも、相談に来られるのですが、安定剤や抗うつ剤の副作用である、眠気や頭痛、吐き気、口の乾きなどが、舌痛症を余計に悪化させてるケースも見られます。

このような患者さんは、
「もう、治らないのだろうか・・・ほかに方法は無いのだろうか?」
という思いから、方法を探し、私たち漢方専門 なつめ薬局にたどり着くようです。

私たちの経験上、治るまで、ある程度の期間は必要ですが、改善するケースをたくさん経験しました。
舌痛症になる患者さんの背景、状況、体質を総合的に漢方理論で分析をし、その患者さんが、本来あるべき体調に整える。
そのような漢方の使い方(本治の漢方)をすると、かなりの確率で改善します。
大切なのは、表面的な症状に囚われることなく、本治を目指すことが、舌痛症を改善するポイントとなります。

また、舌痛症に関しては、患部が口腔内ですので、煎じタイプの漢方薬を口の中全体に含むように服用すると、薬湯が患部へ直接触れること、嚥下後吸収され体内からの漢方効果とが効果期待できます。
錠剤タイプ、粉タイプでは、如何にお湯に溶かして同様のことをしても、そもそもの有効成分量や添加物の影響により、同様の効果を引き出すのは難しいでしょう。

『煎じタイプ漢方』と、一般的な『錠剤タイプ・粉タイプ漢方』の違いや、選び方については次の記事をご覧ください。

私たち、札幌の漢方専門 なつめ薬局では、全ての漢方薬を、厳選生薬から自社製造していますので、お困りの方はご連絡ください。
なお、大変混みあっておりますので、早めにご予約をお勧めいたします。

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