【不妊治療と漢方/札幌】40代女性が出産するまでに必要なこと

不妊に悩む40代には漢方薬が必須ケア

一般的に40代の女性が妊娠できる確率は5%といわれています。人工受精や体外受精などの不妊治療をしたらすぐに妊娠できると思っていたけれどなかなか希望通りに妊娠できず、思い悩んで来局されるお客様がなつめ薬局にも多くいらっしゃいます。

本記事では、なつめ薬局にいらっしゃった40代女性の症例報告とともに、なぜ漢方薬や東洋医学が妊活に有効なのかご紹介します。

40代女性が漢方治療で妊娠できた症例

【患者様データ】

40代女性。子供を希望し妊活を開始して3年程。2年前から不妊治療専門病院で人工授精・顕微受精を7回するも着床しませんでした。卵管のひとつは完全に閉塞しているため採卵数も少なく、高齢なので卵子の質も良くないと言われ、基礎体温も全体的に低め。そのため身体を整えたいと思い、来局されました。

【治療実績】

まずは身体の状態に合った漢方を処方するために、丁寧に時間をかけてカウンセリングし、四診と呼ばれる東洋医学独自の判別方法から体質や五臓の状態を分析しました。そしてお悩みを解決する身体の状態に合った漢方薬を服用してもらいました。

漢方薬服用後1ヶ月で、手足の冷え、動悸、夜間覚醒が激減しました。胃痛と腸の膨満感がとれないので漢方薬を変更した結果、内膜も厚くなり劇的に体が温かくなっていると感じようになってきました。5ヶ月後に体外受精し着床、そのまま心拍が確認でき無事に妊娠。出産をすることができました。

【治療方針】

カウンセリングの結果、五臓の心、肝、脾の働きが低下したことによる瘀血や気滞の体質であると分析しました。

“心”とは東洋医学で血脈を主る臓腑です。心臓のポンプ作用によって、婦人科系に関わりの深い血を全身に巡らせる働きをもち、全身を営養します。この働きが低下すると末端の冷えや動悸、息切れなどが起こります。また心はメンタルにも深く関わるため、その機能が低下すると不安感や不眠などを招きます。

この女性は3年間の妊活・不妊治療のストレスから心の機能が低下していました。心の働きを補う漢方薬の力でまずは五臓の心が整い、約1か月で冷えなどの体質の変化を感じることができました。

次に、胃痛や腹部膨満感が取れないので漢方薬の処方を変更しました。

シミやクマ、肩こり、片頭痛に悩む元々の瘀血体質や、腹部膨満感やイライラ、ストレスを感じやすい気滞体質に肝は深く関わります。

肝はからだの巡りに深く関わります。巡りが悪くなると詰まりができるという状態につながりやすく、卵管閉塞の一因になっていたと推測できます。

また、肝はバランスを崩すと脾胃を攻撃する性質を持つため、肝が脾胃の不調を引き起こしている根本的な原因となっていました。

この状態をケアする漢方薬に変えたところ、胃痛やお腹のハリ感がとれ、血流をはじめとするからだの巡りが良くなり、身体が温かくなっていると実感出来ました。血の巡りが改善され身体の諸器官を営養出来るようになったため、子宮内膜も厚くなり妊娠に向けての土台が整ってきて、無事に妊娠、出産を迎えることができました。

東洋医学で妊活する3つのメリット

①西洋医学とは異なるアプローチができる~根本的に体質を改善

東洋医学は『木を見て森をみず』という諺になぞらえて、森全体をみる医学であると言われます。

西洋医学は「目の前の木=病気そのもの」をみる力は強いものの、隣の木や土壌、水の状態に目を向けることなく、目の前の木だけにアプローチをします。一方の東洋医学は、病気になっている一本の木だけではなく、「森=からだ全体」の状態をみて病気や不調の原因を探り、身体や心とあらゆるところから根本的な改善に努めます。

妊活の場合、西洋医学がメインのクリニックではホルモン治療や体外受精などによって、その人の年齢や体質に関わらず、画一的に治療をすすめていきます。東洋医学はそもそもなぜ妊娠できないのかという原因から考え、冷えや血流の悪さなどその人自身の体質と向き合い、一人ひとりに合った改善する道を探し妊娠を目指します。

②女性は7の倍数で身体が変化する~ライフステージに合わせたケア

中国最古の医学書『黄帝内経(こうていだいけい)「素問(そもん)上古天真論(じょうこてんしんろん)篇」』には女性は7の倍数の年齢で体質が変わると記されています。

女子七歳、腎気盛、歯更、髪長

二×七、而天癸至、任脈通、太衝脈盛、月事以時下、故有子

三×七、腎気平均、故真牙生、而長極

四×七、筋骨堅、髪長極、身體盛壮

五×七、陽明脈衰、面始焦、髪始堕

六×七、三陽脈衰於上、面皆焦、髪始白

七×七、任脈虚、太衝脈衰少、天癸竭、地道不通、故形壊、而無子也

この中には女性のからだのピークは28歳であると書かれています。35歳から加齢による変化が現れ始め、42歳では白髪やシワが増えるとともに生殖機能も衰えるとあります。49歳で閉経し、体型も崩れ、子を成すことが不可能になります。

これは五臓の中で妊娠に最も関わる『腎』の機能の低下を現す指標です。腎は成長、発育、生殖に関わる働きをもっていて、生命力の源となる場所です。年齢とともに働きが衰えていき、私たちの身体は老化します。

そのため、35歳前後と41歳前後では生殖に関わる腎のエネルギーのステージが違うため、必要なケアが異なることが分かります。

28歳がピークだと聞くと早すぎる!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、思い返してみて下さい。30歳を過ぎた頃から仕事も遊びも無理がきかくなくなり、疲れやすさや不調が出てきたなと感じることはありませんでしたか。

特に生殖機能の衰えが見えだす40代女性は根本的なからだの機能改善を目指す必要がありますが、東洋医学には長い歴史と経験からその知識があります。

③妊活しながら体質改善ができる~出産後も元気に育児を

まず、妊娠はゴールではありません。出産は交通事故にあったのと同じぐらいのダメージをからだが受けていると例えられます。東洋医学でも出産は腎精(じんせい)という身体のエネルギーをたくさん使うときです。しかもそのダメージが癒えないまま、子育てをしなければなりません。

産後、ホルモンバランが崩れ、骨盤もグラグラな状態で夜中も数時間おきに授乳し、首も座っていない赤ちゃんに24時間細心の注意をはらう必要があり、気力も体力も奪われる日々を送ることとなります。妊娠をするまで、また妊娠後も身体を整えて機能を向上させ、出産後に備えることができてはじめて、健やかな育児ができるのではないでしょうか。

東洋医学は、身体の五臓の機能や体質改善をすることで妊娠できる身体づくりを目指す医学です。漢方薬を使って日々の不調を含め妊娠の妨げとなっているからだの状態を正し、体質改善しながら妊活をすることができます。

東洋医学で妊活!漢方薬がおすすめ

人のからだは日々口から摂り入れる飲食物から成り立っています。妊活にはさまざまな方法がありますが、妊娠しやすい体づくりには、家で手軽に飲める漢方が日常に取り入れやすく効果的な方法です。

ただ、一言で漢方といってもドラッグストアで手軽に手にできる顆粒状の漢方薬などもあり、なにを飲んだらよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。

漢方薬には身体に優しい、副作用がない、といったイメージを持っている方もいらっしゃいますが、その認識は誤りです。自分の身体の合わないものを飲めば当然副作用もありますし、かえって不調を悪化させる可能性もあります。

そこで安心なのは、カウンセリングを丁寧に行ってくれる漢方薬局です。なつめ薬局では一人ひとりの体質やお悩みをお伺いし、漢方理論に基づいた処方を、からだの状態やご希望に合わせた生薬を用いて、自社製造にて漢方薬をおつくりしています。添加物も使用せず生薬の力を丸ごと活かせるので妊活中も安心して服用できます。

妊娠にむけて手あたり次第良いと言われるものを試した方、何をしてもなかなか効果が出ない方、まずは一度私たちなつめ薬局にご相談ください。

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