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【妊活と漢方/札幌】食べる油の種類で妊娠のしやすさは変わるのか?取るべき油と避けたい油

【妊活と漢方/札幌】食べる油の種類で妊娠のしやすさは変わるのか?取るべき油と避けたい油

Woman is pouring olive oil into the pan.

札幌の漢方専門 なつめ薬局の阿部です。

妊娠・出産を希望している方の中には、食事に気をつかっている方も多いと思います。ちまたには、本当なのかデマなのかわからないような情報も多く流れていますよね。

今回は、食の中でも油に注目して、科学的に研究された妊娠率との関連を紹介します。

油脂の種類は大きく分けて3プラス1

まずは、油脂の種類について確認していきましょう。

油と聞いてイメージするのはどのようなものでしょうか?日常的には、サラダオイル、オリーブオイル、ごま油、バター、マーガリンなどを使っている方が多いかもしれません。

ちなみに、日本語では、バターのように常温で固まるアブラを「脂」、サラダオイルのように常温で液体のアブラを「油」と書きわけています。

油脂は、脂肪酸とグリセリンという2種類の物質が結合してできています。グリセリンは基本的にどの油脂でも同じですが、脂肪酸がそれぞれ異なり油脂の特徴を決めているのです。

ですから、どのアブラにどの脂肪酸が多く含まれているのかが重要です!

脂肪酸は大きく3つに分類されます。
・飽和脂肪酸
・一価不飽和脂肪酸
・多価不飽和脂肪酸

飽和脂肪酸はバターのような脂に、一価不飽和脂肪酸はオリーブオイルなどに、多価脂肪酸は大豆油、ごま油、キャノーラ油、魚油などに、それぞれ多く含まれています。

多価不飽和脂肪酸は、人間の体内では作ることができないため必須脂肪酸といわれており、さらにオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸という2つのグループに分類されます。

ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタ塩酸(EPA)といった名前は、サプリメントなどで聞いたことがあるかもしれません。これらは、オメガ3脂肪酸のグループで、イワシやサンマなど青魚に含まれています。植物性では、アマニ油やエゴマ油などもオメガ3脂肪酸の多い油です。

オメガ3脂肪酸は、後ほど説明する妊娠率と関連しているので、名前を覚えておいてくださいね。

また、トランス脂肪酸という名前を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?トランス脂肪酸は、天然にも少しは存在していますが、私たちが口にするのはマーガリンやショートニングなど人工的に作られた油脂のものがほとんどです。

マーガリンなどは、もともと液体の油を人工的に固体にしています。パンに塗るときなどは液体より個体の方が便利ですよね。そういった硬化油とよばれるものを作る過程で、トランス脂肪酸ができてしまいます。

脂肪酸は、体内で形を変えてさまざまな働きをしています。妊娠に限っていえば、卵や精子の成長を支えるエネルギー源にもなりますし、着床や妊娠継続に関わるホルモンやホルモン様物質のモトにもなります。

ここで注意をしておきたいのは、同じ多価脂肪酸であるオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、体内に入ると逆の働きをする物質に形を変えるということです。

先ほども書いたように、多価脂肪酸は体内で作ることはできません。そのため、食べたものに含まれていた脂肪酸のバランスそのままで、体の中で働くことになるのです。

妊娠と関係している油脂は?

脂肪酸と妊娠との関連についての研究は、これまでにいくつか報告されています。特に多いのが、オメガ3脂肪酸と妊娠のしやすさについての研究です。

オメガ3脂肪酸

2018年に報告されたアメリカ・ハーバード大学の論文では、妊活中のカップル501組の食事を調べています。1年間に渡りさまざまな生活習慣を調査したところ、魚介類を多く食べていたカップルほど、1年以内の妊娠率が高かったそうです。

はっきりとした証拠は出ていませんが、論文では、魚に含まれるオメガ3脂肪酸が、妊娠率アップにつながっているのではないかと結論づけています。

また、体外受精の治療成績でも、EPADHAなどオメガ3脂肪酸の摂取量や血中濃度が高い女性ほど妊娠率や出産率がよかったという報告されています。効果はEPAの方が高く、EPA濃度が1%上昇するごとに妊娠率は10%、出産率は15%、それぞれ上昇したということです。

また、別の研究では、総エネルギー摂取の1%の飽和脂肪酸をDHAEPAに変えた場合では、出産率が2.37倍となりました。

このようにアメリカやカナダでの研究では、オメガ3脂肪酸を摂取すると妊娠率が上がった!という報告されているのですが、デンマークで行った研究では、オメガ3脂肪酸の摂取量が多くても人工授精の成功率とは関係ない、という結果も出ています。

デンマークでは、もともと魚をよく食べる人が多いといわれています。ですから、すでに十分な量のオメガ3脂肪酸を魚から取れていたなら、それ以上に摂取してもあまり変わらないということなのかもしれません。

逆にいうと、現材お肉中心の食生活をしている方は、オメガ3脂肪酸たっぷりの魚も食べるようにしてみましょう。

オメガ6脂肪酸

オメガ6脂肪酸と体外受精の治療成績の研究も行われています。しかし、関連性はこれまでのところあいまいです。

ある研究結果では、オメガ6脂肪酸であるリノール酸の摂取が妊娠率の改善につながったと報告されていますが、別の研究ではリノール酸濃度は採卵数や卵の成熟にマイナスの影響であったと報告されています。

こちらについては、これからさらに研究されるのを待ちたいところですね。

トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は体に悪い、というイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。トランス脂肪酸の過剰摂取が、心筋梗塞や肥満、アレルギーと関連しているという研究報告があります。

妊娠との関係についても、いくつかの研究報告が出ています。たとえば、トランス脂肪酸の摂取量が多いほど排卵障害や子宮内膜症のリスクが高いことがわかっています。また、体外受精の治療成績が低く、妊娠するまでにかかる期間も長いそうです。

トランス脂肪酸については、摂取量を規制している国もあります。しかし、体に影響が出るといわれている量に比べて、日本人が日常的に口にするトランス脂肪酸の量は少ないため日本では規制はされていません。

とはいえ、積極的に取った方がよいものではないので、子どもを授かるためにも、健康面でも、トランス脂肪酸はできるだけ避けた方がよさそうです。

魚を食べることは忘れずに、食事はバランスよく!

オメガ3脂肪酸を多く含む魚をよく食べて、トランス脂肪酸の摂取量を減らす!

これが、脂肪酸と妊娠の関連を調べた研究結果からわかった、妊娠力アップにつながる油脂の取り方と言えます。

現在妊活中で、普段魚をまったく食べない人や、トランス脂肪酸が多く含まれる菓子パンやドーナッツ、ビスケットなどをたくさん食べている人は、食生活を見直してみるとよいでしょう。

妊娠中や子どもが生まれたあとも、ご家族で、魚を食べたりトランス脂肪酸をひかえたりすることで、子どもの健康によいこともわかっています。将来子供が授かったあとのことを考えても、今のうちから健康的な食生活をしておきたいものです。

とはいえ、魚をたくさん食べるデンマークでは、オメガ3摂取量と妊娠率に関係がなかったという、上のご紹介した例があります。

妊活成功のためにはオメガ3脂肪酸をサプリメントなどで多く取れば取るほどよい、トランス脂肪酸をできる限り減らせばよい、という単純なことではないのかもしれませんね。

オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は体の中で反対の働きをしています。どちらか片方だけを過剰に取ってしまうと、体のなかのバランスが崩れるおそれもあります。また、飽和脂肪酸は飽和脂肪酸で、ほかの病気になるリスクを下げる働きもあるのです。

体全体のことを考えると、極端な食事ではなくバランスよく油脂を取ることを意識するとよいでしょう。

けれども、魚を多めにバランスよく健康的な食事をしていても、それだけで不妊症を乗り越えるのは難しい事も事実です。そのような時は、漢方を活用することをご検討ください。漢方薬は、身体が本来持っている能力を最大限引き出すお薬で、妊娠中でも服用できるほど安全性に優れています。食事だけでは乗り越えることが難しい不妊症でも、漢方薬を活用することで乗り越えることができるのです。

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