これって産後うつ?産後の辛い不調に効く漢方治療とは

念願の我が子との対面は非常に喜ばしいイベントです。しかし、休む間もなく子ども中心の生活へ大きく変化し、妊娠中から大きな負担を抱えた母体はなかなか回復できず、「なんで上手くいかないの?」と育児本の通りにいかない子育てに不安や焦りを抱える人も少なくありません。

イライラや気分の落ち込みなどは、産後うつの症状の1つと言われ、放っておくとさらに悪化する可能性があります。今回は出産後の身体にやさしい、漢方における産後うつについての考え方や有効性についてご紹介します。

産後うつの症状とは?チェックリストで確認

産後うつとは、一般的に産後3ヵ月以内に発症する自責感や落ち込み、イライラ、自己評価の低下などの症状がある状態です。多くは産後1ヵ月以降に症状が出現すると言われています。

1ヵ月以降の出現が多いですが、出産から2週間以上、悲しみやイライラする状態が続いた場合には主治医に相談した方が良いでしょう。

ここでは産後うつチェックとして最も有名な「エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)」を参考にしたチェックリストを紹介します。

この不調は産後うつ?簡易チェックリスト

ここ1週間のあなたの気持ちや状態に近いものにチェックを付けましょう。
(参考:エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS))

☑笑うことがあまりできなかった

☑日々を楽しく過ごせなかった

☑上手くいかないとき、不用意に自分を責めた

☑理由なく不安や心配になった

☑理由なく恐怖に襲われることがあった

☑やらなければならないことがたくさんあった

☑眠れない日々が多かった

☑悲しい気持ちや惨めな気持ちになった

☑悲しいもしくは理由なく涙が出た

☑自分を責めて傷つけたい気持ちになった

これらのなかで3~4つ以上当てはまれば、産後うつや精神的に不安定な状態の可能性が高いでしょう。
また、最後の「自分を責めて傷つけたい気持ちになった」が当てはまった人は、これだけが当てはまったとしても産後うつ等の可能性が考えられます。

産後うつによくみられる症状

チェックリストの内容は不安や心配、落ち込み等に特化した質問ですが、それ以外にも症状があります。
特に有名な症状は

「イライラ/易怒性」
「極度の疲労感」
「食欲減退または過食」
「子どもに対する関心の喪失または心配」
「子どもを傷つけたくなる」

などです。

不安や悲しみだけではなく、身体面やイライラする感情も産後うつの症状だと認識しておくと、さらなる早期発見に繋がります。

産後うつの原因は疲れやストレス?

産後うつは、育児への不安やプレッシャーによるストレス、疲労の蓄積による不調・疲れ、ホルモンバランスの乱れが主な原因と言われています。
ホルモンの減少により環境等へのストレス耐性も弱まり、気が休まらないことで疲れが取れにくくなってしまいます。

また、妊娠前もしくは妊娠中のうつ病歴や、近親者のうつ病、パートナーや家族のサポート不足の辛い環境なども原因のひとつになります。

辛い産後うつを治す治療法

産後うつの治療には、一人ひとりの状態・状況に応じた

「環境調整」
「西洋医学的治療」
「カウンセリング」
「東洋医学的(漢方)治療」

が勧められています。

  • 環境調整
    パートナーや実家に家事・育児の協力をしてもらうことに加え、行政機関(子育て世代包括支援センター等)や気軽に相談できる先輩ママさんなどもいると良いでしょう。
  • 西洋医学的治療
    授乳中の薬の服用は「赤ちゃんに影響はないの?」と心配になる人も多いかもしれません。
    授乳中の身体に制限のある薬も存在するので、服用する場合は医師の指示に従ってください。
  • カウンセリング
    精神療法やカウンセリングの多くは西洋医学的治療との組み合わせが勧められています。
    また、カウンセリングは保険診療にならない場合もあるので注意しましょう。
  • 漢方治療
    漢方は西洋医学的治療と異なり、心身の状態を「元気にする」という効果が期待されています。
    副作用もほとんどないため、不安を抱えた産後の女性が安心して取り入れられる治療です。

漢方でできる産後うつ治療

出産を終えた身体はホルモンの減少があり疲れが溜まっており、漢方医学の視点では「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」のすべてが大きく失われた状態になります。

漢方の考えでは、人の身体は「気」「血」「水」の3部構成で成り立つといわれ、これらが不足していると、疲労感やイライラ、不安感、口の渇きなどの症状が現れやすくなります。
子育てによる不眠も加わり、体力や気力がより低下していきます。

さらに、耳鳴りやふらつき、目眩などの症状が現れたり、ホルモンバランスも乱れるため気持ちの余裕がなくなり、マイナスな考えばかりが浮かびやすくなります。

まさに、この状態こそが「産後うつの症状」です。産後は誰でもうつ状態になりやすい身体の状態なのです。

そこで産後うつの漢方治療では、症状の緩和に注目し、妊娠前の身体に近い元気な状態に戻していきます。
漢方はドラックストアや通販でも手に入りますが、その症状に当てはまると思われるものは1種類ではありませんので、自分に本当に必要なものを専門家ではない人が判断することは難しいです。
一人ひとりの症状や身体の状態により、合う漢方が異なるため、専門家に相談しながら自分に合う漢方を見つけていくことが必要です。

「気」を補うには補気薬と言われる人参や甘草などの生薬を使用した漢方を使用することが多いです。
「血」を補うには補血薬と言われる当帰や芍薬などの生薬が使われた漢方を使用することが多く、そのほかにも気の巡りを良くする理気薬も有効です。

産後うつのように症状が辛く、子育てにも支障をきたしているときに、自分に合う漢方を選ぶのはさらなる負担となります。
また、産後うつ治療に必要なことの1つは相談できる環境です。

だからこそ、専門家に相談しながら自分に合う漢方を処方してもらうことが、身体的にも精神的にも安心に繋がります。

まずはお近くで相談できるところを探そう

産後うつは、産後の女性の誰もがなる可能性の高い病気の一つです。
昔と比べて、子育ての相談を気軽にできる場所が減ったことも産後うつ患者の増加の理由と言われています。

今回ご紹介したように、産後うつは環境調整である程度の改善が見込めますが、心と身体の両方の回復には漢方治療がおすすめです。
お近くの漢方治療を取り入れているクリニックや薬局に相談しながら薬を選ぶようにしましょう。

お近くに漢方を扱う機関がない、子育ての合間を縫って通うことは大変、このような方は一人で抱えずに遠隔相談も実施する漢方専門なつめ薬局にご相談ください。

授乳中の身体は妊娠前以上に食事に気を遣われる方も多いかと思いますが、なつめ薬局の漢方は生薬から自社製造した煎じタイプの漢方薬を取り入れており、これらには添加物を使っていないのでお母さんたちも安心してお飲みいただけます。

なつめ薬局の漢方は一回分ずつパックしてあり、手軽に飲めることから忙しいお母さんにとっても非常に飲みやすくなっています。

なつめ薬局では患者様の状況を丁寧に聞き取りし、根本的な解決に向けた漢方の処方に力を入れています。

まずはお気軽にご相談ください。

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