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血圧が不妊の原因?!妊活と血圧の関係とは

血圧が不妊の原因?!妊活と血圧の関係とは

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新たな家族を迎えようと、妊活や不妊治療に励んでいるにもかかわらず、妊娠に至らず悩むことがありますよね。特定の原因がわからないケースでは、不安がより大きいと思います。
実は、2019年の研究報告で、血圧の値が妊娠率に影響するという結果が出ました。

今回は、妊活・不妊治療中のご夫婦の参考になれるよう、新たな研究報告を踏まえ、妊活と血圧の関係について説明します。

不妊とは

ご夫婦で積極的に妊活に励んでいるにもかかわらず妊娠に至らない状態のことをいいます。妊活を開始すると、半年で約50%、1年で約90%のカップルが妊娠に至るといわれています。
そのため、1年以内に妊娠する兆しが見えない場合は、検査を受けてみると良いでしょう。

不妊の原因

女性・男性ともに不妊の原因がある可能性があります。まずはご夫婦で不妊の検査を受けることをおすすめします。

一方で、「検査をしても不妊の原因がわからなかった」「不妊治療を開始したけど妊娠できないので、他に何かできることはないか」と困っている方がいるのも事実です。

原因がわからないときの不妊治療

不妊の原因がわかっている場合は、原因に応じた治療が行われます。

原因がわからない場合は、下記のように段階を踏んで妊娠を目指すこととなります。

①タイミング法
②排卵誘発法
③人工授精
④体外受精

原因不明の不妊治療は、トライ&エラーの繰り返しになるため、精神的にも経済的にも悩みを抱えやすいといえます。

妊娠率と血圧の関係の研究報告

正常範囲内の血圧が、体外受精・顕微授精治療を受けている女性の出産率(妊娠してから出産できる確率)・妊娠率(妊娠する確率)に与える影響について研究されました。

その結果、女性の血圧が正常範囲内であっても、血圧が高いほど出産率が低いこと、収縮期血圧が高いほど妊娠率が低いということがわかりました。

①血圧の違いによる出産率の結果

【出産に至った女性の血圧】
・収縮期血圧:104.62~123.58mmHg
・拡張期血圧:67~82mmHg

【出産まで至らなかった女性の血圧】
・収縮期血圧;105.6~125.2mmHg
・拡張期血圧:67.96~82.64mmHg

②血圧の違いによる妊娠率結果

・120 / 80mmHg以下:42.23%
・120 / 89~130 / 89mmHg:41.61%
・140 / 90mmHg以上:33.9%

これらの結果は、わずかな差に感じるかもしれませんが、統計学的には意味のある血圧の値の差を示しています。

今回の研究で明らかとなったように、出産率・妊娠率と血圧には深い関係があるのです。高血圧はもちろんですが、高血圧でなくても、適切な血圧管理が大切といえます。

血圧管理について

高血圧の場合は、減塩、適正体重の維持、禁煙を心がけた生活習慣の改善と早期の治療が必要です。

しかし、血圧が高めであるというだけで高血圧と判断できない場合は、医療機関で薬を処方してもらうなどの対処を受けることができません。そのようなケースでは、漢方薬を取り入れてみることをおすすめします。

東洋医学と漢方薬

普段、私たちは体調を崩したとき病院へ行き、診断を受けて薬をもらいます。それは西洋医学に基づき、病気・症状に直接アプローチする治療法です。

一方で、漢方薬を扱うのは東洋医学に基づいた考え方です。東洋医学では、症状一つ一つにアプローチするのではなく、人間全体をしっかり捉え、その人に合った治療・処方を行います。

漢方薬が妊活に適している理由

高血圧が明らかであれば、一般の病院で降圧剤をもらうことができます。しかし、降圧剤には妊娠・授乳期に使用できないものもあり、妊活中は慎重に検討しなくてはなりません。また、高血圧でない場合、妊娠率を高めるために血圧を微調整するということも病院では困難です。

しかし、漢方薬は妊活中でも比較的使いやすいものが多く、東洋医学の考え方であれば、季節や社会環境なども含めてその人の全体を捉え、体のバランスを整える体質改善としてアプローチが可能です。

例えば、西洋医学では血圧の値をみて適正血圧に近づけるような治療が行われますが、東洋医学では、血圧の値自体は参考程度にとどめます。
そのかわり、患者さんが今気になっている「頭痛」「立ち眩み」「冷え」「ストレスを感じやすい」などの訴えや、「浮腫み」「顔の赤らみ」などの観察で得られる情報をもとに、何を整えたら患者さんの体のバランスが良くなるのかを判断し、治療の計画をたてます。

原因不明の不妊や妊活に対して西洋医学では対応困難であるため、原因がわからなくてもアプローチ可能な漢方薬の使用は、妊活に適しているといえます。

漢方薬を取り入れるときのポイント

最近ではドラッグストアでも漢方薬が販売されており、手軽に入手できるようになりました。
しかし一般病院やドラッグストアで手に入れられる漢方薬は、顆粒やシロップ状になっている「エキス剤」と呼ばれるインスタントタイプのものになります。
本来の漢方薬は、生薬を煎じた「煎薬」、生薬を粉砕した「原末」、原末に水分などを含ませて丸めた「丸剤」などが基本です。

エキス剤は有効ではありますが、製造過程で成分が揮発してしまったりして本来の漢方薬の効果が十分に発揮されないため、効果を得られない人が多くいるのも事実です。
今まで漢方薬を試したけど効果がなかったと感じるのは、エキス剤だったために、有効成分が十分でなかった可能性があります。

そのような結果を避けるためにも、漢方薬を取り入れる時には以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

①随症漢方を実践している病院や薬局

随症漢方とは、症状や病名だけにフォーカスするのではなく、患者さんの全体を捉えてアプローチ方法を決めることです。そのためには、しっかりと患者さんの訴えを聞き、情報を引き出すようなカウンセリングが必要です。
十分に時間をかけてカウンセリングしてくれるところを選ぶと良いでしょう。

②エキス剤ではなく、本来の漢方薬を用意できる病院や薬局

患者さんに合った漢方薬を自社製造してくれる施設が安心です。
エキス剤と本来の漢方薬では、含まれる有効成分の量が異なりますので、同じ名称の漢方薬でも、エキス剤とは大きな違いを感じることができます。

妊娠中だけじゃない!妊活・不妊治療中の血圧管理にご注意ください

漢方薬では、血圧管理も含め、体質改善を行い、妊活や原因不明の不妊を手助けする効果が期待できます。妊活が思うようにいかない、不妊の原因がわからないとお悩みの方は、漢方薬を取り入れてみるのはいかがでしょうか。

漢方薬を取り入れるときには、煎じの漢方薬を自社製造で提供してくれる病院や薬局を選びましょう。まずは、ご近所でしっかりとカウンセリングしてくれるところにご相談ください。
お近くにそのような施設がなくお困りの場合には、私たち漢方なつめ薬局では電話やテレビ電話を利用した遠隔相談も承っておりますので、ぜひご相談ください。

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