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大豆食品は【出産率】を上げるのか?

大豆食品は【出産率】を上げるのか?

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漢方専門 なつめ薬局の薬局長藤本です。

 

あなたは【環境ホルモン】という言葉を聞いたことはありますか?

 

【内分泌かく乱物質】と呼ばれ「動物の生体内に取り込まれた場合に、本来その生体内で営まれている正常なホルモン作用に影響を与える外因性の物質」と定義されていますが…

 その中の一つ、ビスフェノールA(BPA)に曝される量が多くなるほど精子数や性ホルモンレベルが低くなる事がわかっています。

BPAはポリカーボネートやエポキシ樹脂と呼ばれるプラスチックの原料となっています。例えば

食器や容器

缶詰や飲料缶のコーティング

汁椀や箸の塗装

など私たちの身近で多く使用される物にも含まれています。

 

アメリカのハーバード大の研究では、大豆食品がこの環境ホルモンであるビスフェノールA(BPA)の不妊治療成績へのマイナスの影響が緩和されるという結果が出ています。

体外受精に臨む女性の尿を調べたところ

大豆食品をあまり食べない女性 → 尿中のBPA濃度が高くなるほど出産率が低下した

大豆食品をよく食べる女性 → 尿中のBPA濃度が高くなっても出産率は低下しなかった

つまり、環境ホルモンBPAに曝される量が多くなっても、大豆食品を多く摂取する女性はその影響を受けにくいのです。

かといって、大豆製品ばかりをたくさん取ればよいのかというとそうではありません。

  1. 毎日豆乳を400mL飲んだ女性
  2. 豆乳を飲まなかった女性

 

上記A・Bを比較した日本の研究ではAの豆乳を飲んだ女性の方がエストラジオール(E2)の数値が低下したという別の研究結果も出ているのです。

 

エストラジオール(E2)は女性ホルモンであるエストロゲンの中で最も強い卵胞ホルモン作用をもち、卵巣機能の調節や卵胞発育、子宮内膜増殖に関わっています。

この、本来卵巣から分泌されるべき女性ホルモンが少なくなり、結果月経周期が長くなってしまったのです。

 

つまり、大豆食品は、環境ホルモンの影響から私たちを守ってくれる。しかし、極端に摂取するのはかえって悪影響を及ぼす。

何事も適量が大切である、ということですね。

 

 

現在の我が国ではきちんと規制されているので、私達がBPAに曝される量は減っています。が、0になったわけではもちろんありません。

BPAがヒトの尿中から検出され、それが出産率の低下につながっているという研究結果が示されている以上、例え曝される量が以前より少なくなったとはいえ、なつめ薬局ではその影響を軽視できないと考えております。

 

不妊に悩んでいる方は、まずバランス良く色々な種類の食品を摂って様々な栄養素を身体に取り入れてあげてください。偏った栄養素では偏った身体しかできません。

そのうえで、適度に大豆食品を摂り入れて、環境ホルモンの影響から身を守っていってください。

 

大豆食品もしっかり摂っているんだけど…食事も気をつけているんだけど中々赤ちゃんを授からないとお悩みの方。

あなたの身体にはもうひと押しが必要です。そのひと押しには体質を改善できる力を持っている漢方薬が最適です。

妊娠・出産に備えた身体を作り早く元気な赤ちゃんを授かるんだと決意された方は、漢方専門 なつめ薬局へご連絡ください。

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